プラセンタはいろいろ話題になっている薬ですが、その効能、効果についてはブラックボックスになっている点が多いと思いますので、少しまとめておきたいと思います。
まず、保険適応を有し、厚労省の認可が下りているものに以下のようなものがあります。いずれも注射薬です。
・メルスモン
・ラエンネック
いずれも感染のない健康なヒト胎盤を原料とし、多種アミノ酸を含有しています。
メルスモンは更年期障害、乳汁分泌不全、ラエンネックは慢性肝疾患における肝機能の改善に保険適応を有しています。
いずれも、二重盲検試験をクリアしているので、効果は期待して良さそうです。
メルスモンの添付文書を見ると以下のようなものが書かれています。
1. 組織呼吸促進作用 (*4)
ラット肝臓の組織呼吸に及ぼすメルスモンの作用をワールブルグ法にて測定の結果、メルスモンは生理食塩液の約5.7倍の呼吸促進作用を認めた。
2. 創傷治療促進作用 (*5)
ラットを用いた実験的火傷において、メルスモンは対照に比較し創傷治癒促進作用を示した。
3. 抗疲労作用 (*6)
マウスによる水中遊泳疲労試験において、メルスモンは抗疲労性を認めた。
1.肝機能の改善(これはラエンネックでは証明されています)、2.傷の治りが早くなる、3.疲労回復
がラットやマウスで見られたとのことです。ラットやマウスでそうなのだから、人でもそうだろう、と考えたくなりますが、それほどシンプルではなく、動物ではうまくいったが、ヒトではうまくいかなかったということはよくありますので、注意が必要です。
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