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粉瘤の悪性化について

粉瘤から悪性腫瘍が発生することは稀ですが、起こり得ることです。
そのうち、70%は有棘細胞癌、10%は基底細胞癌です。

有棘細胞癌の場合

Incidental Squamous Cell Carcinoma in an Epidermal Inclusion Cyst: A Case Report and Review of the Literature
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29681810

上記レビューによると粉瘤に有棘細胞癌が発生している可能性は0.011 to 0.045%と稀といっていいでしょう。

発生データ

【粉瘤から有棘細胞癌が発生した方のデータ】

  • ・平均61.8歳(28-96歳)
  • ・男性が多い(69.9%)
  • ・頭と首が最も多い(54.8%)
  • ・癌が見つかった粉瘤のサイズは5cmと大きいものが多い(レンジ0.7-20cm)
  • ・粉瘤の放置期間は平均92.6ヶ月(レンジ0.5-480ヶ月)
  • ・痛み、浸出液などの臨床症状が現れてから切除されるまで平均7.3ヶ月(レンジ0.1-24ヶ月)

【有棘細胞癌が発生している粉瘤の臨床症状】

  • ・痛み24.2%
  • ・急速な腫瘍の増大48.6%
  • ・赤み、潰瘍化、内容物の排出38.2%

ただしこれらの症状は通常の炎症性粉瘤の患者さまでも起こりうることですぐに癌を疑う必要はありません。

原因

粉瘤がどうして悪性化するのかはわかっていませんが、慢性的な炎症や感染が関与している可能性が指摘されています。粉瘤のある部位が、慢性的に炎症、感染を繰り返すことは良くあります。

有棘細胞癌が合併していた場合は追加の拡大手術が必要となります。

基底細胞癌の場合

粉瘤に基底細胞癌が発生することはかなり稀ですが報告が複数あります。
粉瘤に基底細胞癌が合併した場合、有棘細胞癌と同様に、急速に大きくなる、潰瘍化する、といった報告があるようですが、悪性腫瘍を合併していない粉瘤にも普通に起こり得ることです。

このような場合に基底細胞癌が合併している、ということを予測するパラメータが存在しないので、術後の病理検査が重要となります。

まとめ

粉瘤からは、稀ではありますが、悪性腫瘍が発生したとの報告がありますので病理検査は必要であると考えております。

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