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夏に多い病気①とびひ

 4月も終わりに差し掛かり、かなり気温が上昇し、とびひ(=伝染性膿痂疹)などが気になるようになりました。
 とびひは黄色ブドウ球菌やA群β溶血性連鎖球菌などを原因とする表皮の感染症ですが、水疱性膿痂疹と非水疱性膿痂疹に分かれます。水疱性膿痂疹は黄色ブドウ球菌が産生するexfoliative toxinという毒により、表皮が剥離し水疱ができることにより発症します。水疱性膿痂疹は、0~2歳、非水疱性膿痂疹は2~5歳のお子様に多いとの統計が出ています。
 水疱性膿痂疹は正常皮膚からも発症しますが、非水疱性膿痂疹は虫刺されやあせも、湿疹の掻き壊しなどの小さな傷から始まることが多く、それらの傷を適切に手当てすることで発症を防ぐことができます。
 具体的には、皮疹部をきれいに石鹸で洗い、虫刺され、あせも、湿疹を掻かずに済むようにステロイド外用薬などの付け、早期に治療を行うということになります。乾燥肌がある場合は保湿剤も予防効果があります。
 いったんとびひになってしまえば、抗生剤の内服や外用により治療を行います。皮疹部は洗っていいのか、というお問い合わせをよくいただくのですが、ぜひ石鹸で優しく洗っていいただきたいと思います。

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