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夏に多い病気①とびひ

 4月も終わりに差し掛かり、かなり気温が上昇し、とびひ(=伝染性膿痂疹)などが気になるようになりました。
 とびひは黄色ブドウ球菌やA群β溶血性連鎖球菌などを原因とする表皮の感染症ですが、水疱性膿痂疹と非水疱性膿痂疹に分かれます。水疱性膿痂疹は黄色ブドウ球菌が産生するexfoliative toxinという毒により、表皮が剥離し水疱ができることにより発症します。水疱性膿痂疹は、0~2歳、非水疱性膿痂疹は2~5歳のお子様に多いとの統計が出ています。
 水疱性膿痂疹は正常皮膚からも発症しますが、非水疱性膿痂疹は虫刺されやあせも、湿疹の掻き壊しなどの小さな傷から始まることが多く、それらの傷を適切に手当てすることで発症を防ぐことができます。
 具体的には、皮疹部をきれいに石鹸で洗い、虫刺され、あせも、湿疹を掻かずに済むようにステロイド外用薬などの付け、早期に治療を行うということになります。乾燥肌がある場合は保湿剤も予防効果があります。
 いったんとびひになってしまえば、抗生剤の内服や外用により治療を行います。皮疹部は洗っていいのか、というお問い合わせをよくいただくのですが、ぜひ石鹸で優しく洗っていいただきたいと思います。

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禁煙で掌蹠膿疱症がどの程度改善するのかの検討

 日本皮膚科学会誌に掌蹠膿疱症の統計学的な検討が掲載されています(札幌医科大学皮膚科、加瀬先生ら)
 その統計を見ますと、掌蹠膿疱症の患者様のうち、皮膚科的な治療で症状が完全消失した方(著効)、もしくは過角化や落屑は残るものの、紅斑、水疱、膿疱は消失し再燃のない方(有効)の合計が41.2%でとあります。著効、有効は患者様にとっては「治った」と実感できる改善度と思われます。
 何度かブログで触れさせていただきましたが、掌蹠膿疱症の発症には喫煙が関与しているといわれており、禁煙により症状の改善が見込めるとされています。
 本論文では、喫煙を継続中の患者様では、著効、有効が39.1%であったのに対し、禁煙中と禁煙歴なしの患者様では著効、有効が51.5%であったと書かれています。
 実際このデータからだと、禁煙がどの程度、皮疹の改善に役立つのかは、はっきりとはわかりません。治療開始と同時に禁煙を行った患者様の著効、有効率が分かれば、もっと禁煙による治療効果への影響を知りえたのではないか思います。今回のデータの39.1%と51.5%では思ったほど大きな差が無いように感じるのですが、もしその方法で、統計を取ったなら、もっとはっきりした差が出たのではないかと感じます。

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ふけをきたす疾患

 ふけが気になるというお問い合わせが増えていますのでお答えしたいと思います。
ふけをきたす疾患は
湿疹
脂漏性湿疹
接触皮膚炎(かぶれ)
アトピー性皮膚炎
などの湿疹群
尋常性乾癬
などの炎症性角化症
頭部白癬
などの真菌症
が代表的かと思われますが、ふけを訴えてご来院される方の多くは、湿疹、もしくは脂漏性湿疹の方です。
 頭部湿疹と頭部脂漏性湿疹の違いですが、頭部脂漏性皮膚炎は男性に多く、生え際多く、境界明瞭(どこからどこまでが病変部かはっきりしている)で、痒みが少ないのが特徴です。
 それに対して湿疹は、性差はなく、境界が不明瞭で痒みが強いのが特徴です。
原因としては、脂漏性皮膚炎はMalassezia furfurという菌が関与しているという説がありますが、感染症と考えるのではなく、あくまで湿疹の一種と考えていただきたいと思います。Malassezia furfurが補体と呼ばれる免疫物質を活性化させるため、皮膚炎が増悪するとも言われています。治療はステロイドの外用薬や、Malassezia furfurの増殖を抑える抗真菌薬の外用を行います。
 湿疹の原因としては、シャンプーの洗い残しやすすぎ残しや、シャンプーのときに爪を立てて擦ることにより頭皮が傷みシャンプーそのものの刺激を受けること、頭を洗わないために不潔になってしまうこと、ヘルメットや帽子などで頭皮が蒸れた時間が長時間続きさらに摩擦が加わること、髪の毛が非常に豊かで頭皮が常に蒸れていて外からの刺激に弱くなっていること、寝ているときに枕と擦れること、など様々です。特に気を付けていただきたいのが、ふけがあるからと言って、ごしごしと爪を立てて頭を洗うことです。そうすれば頭皮が痛み外からの刺激を受けやすくなったり、表皮細胞からサイトカインが放出されることで湿疹は必ずと言っていいほど増悪します。シャンプーをしっかり泡立ててから、指の腹で優しく頭皮を洗っていただきたいと思います。
 春~夏であれば、若い方や汗のかきやすい方は毎日、そうでない方は2日に1回程度の洗髪が望ましいと考えています。

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皮膚の温度上昇と痒み

 最近、急に気温が高くなったため、気温上昇に発汗機能がついてこれない場合があります。
 寒い間はあまり汗をかかないので、急に気温が上昇した場合、発汗機能が対応できず、皮膚の温度が一時的に上がり過ぎてしまうことがあります。その場合、皮膚の温度が少々したことにより、ヒスタミンの分泌が亢進し痒みが増したり、末梢血管が拡張し、炎症が増悪したりすることがあります。
 特に汗をあまりかかない、という方に注意してほしい点であります。こまめに衣類で体温調整を行うほか、半身浴や有酸素運動などで発汗機能を高めることで気温の変化に対応することができるようになります。

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ニキビに似た病気

 ニキビ(尋常性ざ瘡)は診断は容易と思われていますが、似た病気がいくつかあり、注意が必要です。ニキビの治療をいくら行っても、良くならないということでご来院された方を検査すると、ほかの病気であったということをしばしば経験します。
 似た病気としては、酒さ(第Ⅱ病期)、LMDF(顔面播種状栗粒性狼瘡)、EPF(好酸球性膿疱性毛包炎)などがあります。特に酒さは決して珍しい病気ではありません。
 いずれも、そんな病気があったなんて知らなかったという方がほとんどだと思われますので、ニキビと思い込んで治療される方が多いようです。抗生剤やディフェリンをいくらつけてもよくならないという方は、少し他の疾患を疑って、ご来院いただいた方がいいかもしれません。

ニキビについてもっと知りたい方はこちらをご参照ください。

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