水虫を毎年繰り返してらっしゃるという方は多いのではないでしょうか?
水虫が治らない理由がある程度分かってきたので、ご報告させていただきたいと思います。
① 毎年治りきる前に水虫の薬を止めてしまっている。水虫の塗り薬は、よくなったと思っても1~2ヶ月はつけ続けなければなりません。
② ご家族に無治療の水虫患者様がおられ、知らないうちにうつされてしまっている。そうならないためにも、ご家族同時に治療された方が、効率よく治療を終わらせることができます。
③ 爪水虫があり、水虫は塗り薬で治っても、爪水虫は治っていないので毎年爪水虫から菌が広がり、水虫になってしまう。なんと日本人の10人に1人が爪水虫を持っているといわれています。爪水虫は基本的には内服治療を行わないと治りません。
④ そもそも水虫でない。湿疹と水虫の区別はきちんと検査しないとわかりません。さらには紅色陰癬という水虫に非常に似た病気があるので注意が必要です。市販の水虫の薬をつけてある程度良くなったからと言って、水虫であったと思うのは誤りです。市販の水虫の薬には抗炎症剤が含まれている場合があり、湿疹も良くなることが多いからです。
特に注意が必要なのは、③と④ではないかと思われます。水虫かな?と思ったらせめて最初の診断だけでも皮膚科で行ってほしいと感じております。検査は1~2分で済みますし、水虫の患者様はたくさん来られますので、全く恥ずかしいということはありません。
土曜日、日曜日は京都での皮膚科学会に参加してきました。
特に新しい話題はなかったのですが、最新のレーザーに関する話題や、アトピー性皮膚炎のTARC測定(病勢のマーカー)の重要性に関する話題が印象に残りました。
特にレーザーの進化は日進月歩であると再認識されました。当院も新しいレーザーを購入し、テストを繰り返しております。ニキビ跡など、今まで治療が困難な疾患にも対応できるようになりました。私も自身のニキビ跡などに照射しましたが、しっかりした手ごたえを感じております(少し宣伝になり申し訳ありません)。
また小児皮膚科の先生方は、アトピーは完全に良くしなければならない、ある程度良くなったところで手を緩めてはいけない、と盛んにおっしゃっておられ、同じ考えの自分はすごく励まされました。やはりアトピーは完全に抑え込まなければいけません。ある程度でやめてしまえば、必ず再燃してしまいます。
土曜日、診療後に学会に行ったので、スケジュール的に、かなりタイトで、あまり京都を満喫することはできませんでしたが、有意義な週末を過ごすことが出来たと思っております。
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