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TIMEとは

 今月の日本皮膚科学会誌を読んでいたところ、慢性創傷で創が治りきらない場合の注意点について列挙されていたので紹介させていただきます。(創傷治癒の基礎 群馬大学 石川治先生)
 英語の頭文字をとって、TIMEの概念といわれているそうです。
1 壊死組織の残存
2 感染および炎症
3 創の乾燥あるいは創周囲の浸軟(ふやけていること)
4 創辺縁の上皮化の遅延または下掘れ
1,2はご存知の方が多いと思われますが、壊死物質がついていたり、感染があると創は治りません。
3に関しては、創は湿潤環境(湿った状態)で治すの標準的となっていますが、創からの浸出液が多く、創周囲がふやけてしまうほどになれば、逆に傷の治りが悪くなるということです。ただ単に湿っているだけでは十分とは言えないと言い換えられるかと思います。
4に関しては、創の辺縁が治らずに、辺縁から軒先状に皮膚が張り出してきて時にポケットを形成することがあります。そうなるといくら治療しても創は治らないので、ポケットを切除する必要があります。(下手な日本語で失礼しました。)

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