私のダーマペン体験記〜施術前の葛藤編〜
2016年10月某日。私は手鏡を前にして悩んでいた。
頬にあるニキビ痕のクレーターについてである。
私は中学・高校とひどいニキビに悩まされてきた。特に左側に集中しており人から見られるのを防ぐため、自然と歩いている人の左側を歩く癖がついた。このようにすればまだましな方の、右側の顔だけ人に見せれば良い。右側にニキビが無いわけではないが、まだ小粒だ。小粒ならまだ許されるのではないか。
そんな人目を気にした青春時代を過ごしていたのだが、今やどうだろう。
「まし」だと思っていた右側の頬に、クレーターが数カ所目立ってきているではないか。
加齢である。今までは何とかハリでごまかしてきたものの、年齢に伴ったコラーゲンの萎縮や糖化で最近の私の肌はめっきり萎んできた。鬱々とした青春時代の負の遺産がひょっこり顔をだしたのだ。
「ダーマペンが必要・・・」
漠然とそう感じた。女の直感のようなものである。
ただ私は新座はなふさ皮膚科にダーマペンが導入されてから、自身に施すには躊躇していた。というのも、痛そうなのである。他のスタッフが実際受けている様子をやんややんや騒いで第三者として面白がってはいたのだが、いざ当事者となると話は別である。ようは怖いのである。
まずは出血。凹みが深ければ深いほど、やはりダーマペンの針も深く刺した方が良い。ただし、初回から一気に行うのでは負担がかかるため、徐々に回数を重ね深く刺して行く。その過程において、やはり出血は避けられない。(実際はすぐ止血します)
次にダウンタイム。この施術は術後24時間はプロペトという医療用の保湿剤しか外用してはならない。その間マスクにガーゼをしたり摩擦や乾燥から肌を守る必要がある。24時間経過以降は普通のスキンケアに戻して良いのだが、顔に無数の穴があいている以上、本気でいつも通りのお手入れやメイクをする気になれない。私は化粧が大好きだ。術後の1週間、ストレスではあるまいか。
そして最後に、「私の肌にはまだ早いんじゃないか」という甘え。
もしかしたら、まだしなくでも何とかなるんじゃないか・・・という浅はかな希望。しかし秋口にその希望は泡沫のように消え去ることになる。夏の紫外線の影響で、クレーターだけでなく目元の小じわとたるんだ毛穴が増えてきた。ニキビ痕だけでなく、ダーマペンは目の下の小じわや毛穴の引き締めにも効果的である。こうなればもう自分でアクションを起こさなければどうにもならない。
かくゆう様々な過程を経て、私はダーマペンに身を委ねることを決意したのである。
つづく
次回「私のダーマペン体験記〜施術編〜」