私のダーマペン体験記〜施術編〜
麻酔クリームを拭き取り、自分で顔じゅうに成長因子を綿棒で塗る。事前に塗っておくことによって穴があいた際に即座に肌に浸透し、生まれ変わりを促進させる仕組みだ。私はそわそわしながらダーマペンの登場を診察室で待った。来て欲しいような来ないで欲しいような・・・まるで初デートである。
Dr.がスイッチをいれ「ジーーーーー」という音が耳に入る。「いくよ〜」という掛け声とともに鼻横にダーマペンが私の肌の上を滑る。
痛くない!!!!
私は歓喜に湧いた。麻酔様々である。
しかし、これが荒れ果てた土地に対するただの地ならしだと知る。本番はこれからだったのである。針の深さを1段階深くする。
「クレーターにあてるよ〜」と声が聞こえた途端、頬骨にドリルのような振動が伝わった。
・・・・・・痛い!
先ほどと打って変わって骨に響くような痛さである。慣らし運転でなく、これが平常運転なのだ。残念ながら私のクレーターは両頬・目の下・法令線など無数にあるためどんどんダーマペンは私の領域へと侵入していく。骨にあたり皮膚が薄い頬・鼻・口唇の周りは特に痛い。(※個人差があります)最後に目の下の小じわである。ここは皮膚が薄くデリケートな部分であるため浅めに刺す。10分ほどであっけなく終了である。
私はすぐさま鏡を見た。きっと顔面じゅう出血で真っ赤であろう、だってこんなに痛いんだから。・・・と思ったのだが。クレーター部分に多少血が滲むだけで、あとは全体的にやや赤く腫れているだけである。「こんな・・・もんなんだ」。拍子抜けである。
軽く出血部位を拭き取り、再び成長因子を塗り、放置したのちプロペトを塗る、これでもかという位塗る。ガーゼを丁寧に切り、マスクで優しく押さえる。患部はジンジンと熱感を感じる。・・・私の負の遺産は本当に消えるのだろうか。
つづく
次回「私のダーマペン体験記〜術後・完結!〜」