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酒さとは、ほほや額などを中心とした長時間続く赤ら顔のことです。 敏感肌をともなうこともしばしばあります。繰り返す顔のほてりと発赤によって発症し、徐々にニキビに似た発疹も出てくることがあります。 症状が長引くと鼻瘤(だんご鼻)を形成することもあります。 |
まず顔の繰り返すほてりが見られます。ほほや鼻、あご、額、眉間に症状が出やすいです。首などにもほてりがでることもあります。
紫外線や飲酒、寒暖の差などの刺激で、顔のほてり、赤みが数時間〜数日間持続します。ヒリヒリとした刺激間が出ることも多々あります。
ニキビに似た発疹が突然現れ、数週間持続します。
鼻が赤く腫れ、ニキビのようなしこりが見られてるようになります。放置した場合、鼻瘤(団子鼻)が見らるようになります。
未だにはっきりしたことは分かっていないのです。
皮膚の表面の毛包虫感染や胃のピロリ菌感染に伴うが原因の一つという説。
末梢血管の拡張が起こりやすくなっているのが原因の一つという説。
慢性的な化粧品かぶれが原因となるという説。
酒さ様皮膚炎の場合は、ステロイド外用が原因となります。
また抗菌ペプチドと呼ばれる、皮膚の表面にある細菌を抑えるためのタンパク質に何らかの問題があるという説などが考えられております。マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)というタンパク質の増加も観察されています。
その他、毛穴に生息する毛包虫といった寄生虫が関与しているという説。血管の収縮を司る神経に何らかの問題があるという説、などがあります。
■紫外線熱(急に厚いところに行くことなど)
■寒気(逆に急に寒いところに行くと増悪することもあります)
■アルコール摂取刺激物の摂取
■熱い食べ物の摂取
■刺激の強い化粧品など
「酒さの治療は難しい」、という話を良く伺いますが、治療方針を確立した上でしっかり自信をもって治療を行えばそれほど難しい治療ではありません。
確実にぶれることなく診療を行っていきます。
まずは抗生物質(塩酸ミノサイクリン、ロキシスロマイシン)の内服が基本となります。
それらの抗生物質を3ヶ月程度内服していただきます。
どうして、細菌の感染症ではないのに抗生物質の内服が効くのか、はっきりしてことは分かっていないのですが、それらの抗生物質は抗炎症作用を有しておりますので、その効果が大きいのではないかと考えられております。
ロゼックスゲルの主成分「メトロニダゾール」を含むクリームは世界的に酒さの治療にも用いられるお薬です。※ロゼックスゲルは2022年5月より保険適用となりました。
メトロニダゾールがニキビダニを殺菌することで効果を発揮しているのではないかと言われています。
桂枝茯苓丸や加味逍遥散の内服は酒さの治療に効果的です。
抗生物質を含む軟膏、クリームの外用ナジフロキサシン含有クリームやテトラサイクリン含有軟膏などを1日2回塗布します。
タクロリムス軟膏の外用通常アトピー性皮膚炎に使用されるタクロリムス軟膏は酒さの炎症を抑えるのに効果的です。
当院のフォト治療器は赤みに効果的に反応する光線の波長のピークを2つもつ光線を強力に、かつ安全に照射する事ができるフォト治療器で、酒さの治療に非常に効果的です。その効果は通常のフォト治療器とは別物といっていいほどで、色素レーザーと同等の効果が多数報告されております。副作用に関しては色素レーザーよりも痛み、内出血、やけどといったリスクが押さえられていますので、現時点では酒さに対する光学的治療と考えております。
フォトフェイシャルについて詳しく知りたい方はこちらをご参照下さい。
鼻瘤に対しては炭酸ガスレーザー治療が有効です。手術的に変形した部位を可及的に切除、もしくは、炭酸ガスレーザーで焼灼します。
鼻瘤は皮脂腺が多量の存在するため、創傷治癒がしやすい、という性質を利用した治療法です。一回の治療でかなりの改善を期待することが可能です。
治療費:382,800円(税込)(一回の手術)。
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◆主な副作用:軽度熱傷、痂皮化、肝斑の憎化
酒さでお困りの患者様です。
フォト治療2回で、赤みがほぼおさまりました。それだけでなくお顔がすっきりした事にも注目してみてください。
酒さの患者様はお顔がむくんでいますので、それも治療により改善させる事が可能です。
初診時、問診や視診などから正しい診断を行います。
酒さと診断した場合患者様と相談しながら保険治療・自費治療と様々な治療法の中から最適な治療法をご提案いたします。
1ヶ月に1回の診察により良くなっていくことを確認します。保険治療の場合必要に応じて腎機能、肝機能の検査を行い、副作用がないことを確認していきます。
保険治療の場合、3ヶ月程度の治療で概ね望ましい結果が出ますが、もし改善が乏しい場合、保険外のレーザー治療をご提案いたします。
はっきりしたことは分かっていないのですが、ある種の抗生物質の中には抗炎症作用を有するものがあり、その効果により酒さを改善させているのではないかと考えられております。
抗生物質を長期で飲むと、抗生物質の効かない耐性菌が生じるのではないかと思う方がおられると思うのですが、酒さの場合は、ある細菌をターゲットとして抗生物質を飲んでいる訳ではないですので抗生物質が効きにくくなるということはありません。ただし、抗生物質は腎臓や肝臓で代謝されますので、それらの機能の定期的なチェックは必要であると考えております。
抗生剤の内服を行った場合は約3ヶ月の治療期間を要します。レーザー治療を行った場合は約6ヶ月の治療期間が標準的です。
頻度についてははっきりしたことは分かっていないのですが、残念ながら再発することはあります。その場合は改めて治療を行い、再発しにくいように慎重に治療を減らしていく方法を取らせていただいております。
通常、不可能と言われている鼻瘤の治療にも積極的に取り組んでおります。鼻瘤は手術的もしくは炭酸ガスレーザーにより切除することが可能です。
鼻瘤の手術は保険が利かず、一回あたり382,800円(税込)となります。通常、一回の手術で鼻の形は通常に近づきます。
手術二週間ほどで、傷が上皮化します(治ります)。それまではガーゼ保護が必要になります。
傷跡や瘢痕が残る可能性はあります。しかし、鼻瘤のある方の鼻は傷の治りが非常に良いことがわかっており、通常の皮膚と比べるとはるかに治りが良いでしょう。
※掲載内容・料金は更新時点での情報の場合がございます。最新の内容、料金は各院へお問合せください。