黄色腫は、眼瞼などにできやすい黄色っぽい扁平でやや隆起した疾患で、
脂質を多量に蓄積したマクロファージが堆積することで発症します。
高脂血症の方に発症しやすいですが、そうでない方にも発症することがあります。
酸化したLDL(いわゆる悪玉コレステロール)が大きな役割を果たしています。
血管外に漏出した酸化LDLが、マクロファージ(貪食細胞)により貪食され、堆積したものが黄色腫です。
高脂血症の患者様の場合、そのタイプにより発症する臨床像は異なります。
臨床形は
・眼瞼黄色腫・・・・・・・ | 眼瞼(特に上眼瞼の内側)に好発する扁平でやや隆起するきい色の結節です。高コレステール血症の方に多いとされていますが、眼瞼黄色腫の多くの方では、コレステロール値は正常です。 |
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・発疹性黄色腫・・・・・・ | お尻や太ももなどに小型の黄色の結節が多発します。 |
・結節性黄色腫・・・・・・ | おしりや膝、肘の外側に外力が加わり盛り上がりのある大小の黄色の結節が生じます。 |
・腱黄色腫・・・・・・・・ | アキレス腱や手足の腱が棍棒状に肥大します。家族性高コレステール血症の方に見られます。 |
・結節性発疹性黄色腫・・・ | 肘の外側や膝の外側、くるぶしなどの外力の加わりやすい部位に小型の黄色丘疹が集簇し、結節性黄色腫が合併するものです。 |
・手掌黄色腫・・・・・・・ | 手のひらや指の腹に黄色の結節が見られるものです。 |
・手掌線条黄色腫・・・・・ | 手のひらのシワに沿って黄色い線ができるものです。 |
・扁平黄色腫・・・・・・・ | 皮膚の表面がほとんど隆起していない黄色の斑として認識されるもので、広範囲に広がるびまん性扁平黄色腫も含まれます。 |
など様々なタイプがありますが、皮膚科で最も問題となり、通院患者数が多いのが眼瞼黄色腫です。
眼瞼黄色腫は、それ自体は特に問題のないものですが、整容的に問題になります。飲み薬や付け薬は無効で、レーザーで焼灼するか、手術的に切除し縫合するかどちらかになります。当院ではレーザーを使う場合は炭酸ガスレーザーにて焼灼します。
これはどちらも優れた治療で、どちらの方がいいか、とは一概に言えず、症状によって異なります。
比較的小型ものものに関しては炭酸ガスレーザーで焼灼したほうがいいことが多く、大型のものは手術的に切除したほうがいいでしょう。
※2020年9月現在黄色腫の治療法は切開手術をご案内しております。
治療は保険適応となります。
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