鼻瘤は酒さ3期とも言われ、原因は完全には解明されていませんが、鼻に皮脂腺の過形成が起こり、鼻が団子鼻になり、変形していく疾患です。皮脂線の閉塞、線維化、血管拡張も起こります。
見た目の問題だけでなく、呼吸しづらいという機能上の問題を引き起こすこともあります。
放置すれば鼻瘤は進行します。
鼻瘤の治療は欧米では一般的ですが日本ではほとんど行われておらず、放置されているのが現状です。当院では他に先駆け鼻瘤の手術を米国より取り入れ、さらに現在はレーザー手術をメインで行なっております。
鼻瘤に対してはこれまでに様々な治療法が考案されています。
代表的なもので
などがありますが他にも様々な機械を使った鼻瘤の手術方法が考案されています。
このうちフラクショナル炭酸ガスレーザー、イソトレチノインは軽症例に限られます。
PDLレーザーは鼻瘤そのものというより、血管拡張の治療に使われます。
実際に鼻が膨らみ、変形してしまった鼻瘤に対しては、メス・電気メス、炭酸ガスレーザー(もしくはEr:YAGレーザー)による除去ということになります。
疾患、治療法の性質上、比較試験を行うことが難しいので、治療の優劣をつけることは難しいのですが、レーザー治療が手術治療よりも安全性、出血量の少なさ、回復の早さに置いて上回っているという報告は散見されます。
しかし逆にレーザー手術も手術療法も大して差がないという報告もあります。
結局のところ、
手術において肝となるのは、皮脂腺の深部のレイヤーを残しながら、過形成した皮脂腺を取り除く、ということになり、どのような術式で行うか、というよりも術者の技量、経験の方がものをいうのでしょう。
経験豊富な術者が症例に合わせ、手術、電気メス、炭酸ガスレーザー治療を使い分ける、もしくは併用することがベストと考えられます。
Schweinzer Kらによると143名の外科的鼻瘤手術を受けた患者のうち70名がアンケートに答えました。そのうち87%が非常に満足、もしくは満足と答え、67%の患者が生活の質が改善したと答えています。38%の患者で再発が見られました。
V. Madanらによると炭酸ガスレーザーにて鼻瘤手術をした124名の患者のうち、118名が素晴らしい結果となり、満足度も高かったと報告しています。
Lazzeri Dらは、鼻瘤に対して外科的手術を行った患者と、炭酸ガスレーザー治療を行なった患者を比較したところ、どちらも優れた結果で、いずれも副作用は軽微であったと報告しております。
当院では炭酸ガスレーザーによる治療を第一選択としてしております。その理由は出血量が減少少ないという報告が多いこと、傷の治りが早いとの報告が挙げられます。
当院では、鼻瘤に対するレーザー手術に力を入れております(一回382,800円(税込))
鼻瘤でお困りの方はぜひ当院にご相談くださいませ。
治療前 | 治療後 |
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鼻瘤は肥大化し異常に増殖した皮脂腺に他なりません。そのためその余分な皮脂腺を取り除くことが大事なわけですが、それを取りすぎてしまうと瘢痕化(傷跡になってしまうこと)する恐れがあり、皮脂腺を一層残す、ということがポイントとなります。
もし皮脂腺をたくさん残してしまうと効果が不十分となり、取りすぎてしまうと傷跡になってしまうということになりますので、さじ加減が難しい治療法と言えるでしょう。患者様におかれましては鼻瘤の治療の経験豊富な術者を選ぶことをお勧めしたいと思います。
A治療後、傷が治るまでには10−14日程度かかります。それまではガーゼで覆っていただく必要があります。
A局所麻酔の注射には痛みが伴いますが、治療中は、ほとんど痛みはありません。
A鼻瘤の治療法は、メスを使った外科的治療法、電気メスを使った治療、レーザーを使った治療とありますが、本質的にはどれも同じで過形成化した脂腺組織を切除し、下層の脂腺組織を残す、ということに尽きます。データ上はどの治療法も効果、リスクに大差はなく、術者の経験、技量による、というのが本質的なところです。
A主な副作用として瘢痕形成、色素脱失、色素沈着、再発のリスクがあります。
もっとも大きな副作用は瘢痕形成で治療を深く行い過ぎた場合に、起こる副作用です。瘢痕形成を予防するためには、’治療し過ぎない’というが必要でしょう。その点、経験が必要となります。
A欧米のデータですが、鼻瘤治療後、38%の患者で再発が見られたとの報告があります。そのため、当院では半年間の無料フォローアップをさせていただいております。
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