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アトピー性皮膚炎におけるプロトピック(タクロリムス)軟膏の使用について

 当院におけるプロトピック軟膏処方の方針について少し述べたいと思います。
 プロトピック軟膏はタクロリムスという免疫調整剤が入っており、アトピー性皮膚炎の患者様の湿疹の治療に使われております。
 プロトピック軟膏には0.03%のものと0.1%のものがあり、前者はお子様にも使うことができます。
 ステロイド外用薬と比較した場合の利点と弱点を箇条書きにしたいと思いと思います。
利点
・ステロイド外用薬と違い、皮膚が薄くなりにくい。
・皮膚の血管拡張を来しにくい。
・酒さ様皮膚炎を来しにくい。
弱点
・掻きこわしなどの傷のある部位には使えない。
・それほど効果が強くない。(ステロイドのランクでいうと、中間より少し強い程度と言われています。)
・効いてくるまでに少し時間がかかる。
・使用初期に熱感、ヒリヒリ感が出ることがある。
などがあります。
 上記の利点、弱点を鑑みると、急性増悪している患者様には短期間ステロイドを投与し、ある程度落ち着けば、プロトピック軟膏に切り替えていく方法が合理的と考えます。
 当院でも比較的落ち着いている状態(維持期)の患者様やプロアクティブ療法を行っている患者様にはプロトピック軟膏をお勧めすることが多いです。
 特に顔はステロイド外用薬の副作用が出やすいので、プロトピック軟膏をご処方することが多くなります。

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