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AGA

脱毛症、または抜け毛とは、本人が生えることを期待していた毛髪(主に過去に生えていた箇所の毛)が生えなくなった状態、あるいは抜けてしまった状態のことです。通俗的には“薄毛、ハゲ”と言われる状態です。

女性よりも主に30~50代の成人男性にみられる症状になります。
2005年のデータによると、本邦において薄毛を認識している男性は1,260万人におよび、薄毛を気にしている男性は 800万人、薄毛への対処をしたことがある男性は 650万人、現在薄毛への対処をしている男性は 500 万人と推計されました。

脱毛症の類型は

  • ・男性型脱毛症
  • ・脂漏性脱毛症
  • ・老人性脱毛症
  • ・円形脱毛症
  • ・抗癌剤の投与などが原因の薬剤性脱毛症
  • ・瘢痕性脱毛症
  • ・出産後に起こる産後脱毛症
  • ・精神疾患に伴う脱毛症
  • ・女性型脱毛症
  • ・老人性脱毛症

などがあります。

今回、男性型脱毛症の病態生理学に関与している5α-還元酵素(5アルファ-レダクターゼ)と、それを阻害する薬剤であるフィナステリド(プロペシア)について述べさせていただきたいと思います。

男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia: AGA)

男性型脱毛症とは、80歳までの間に男性の80%に影響を及ぼす極めて一般的な疾患、もしくは状態です。

遺伝的背景を持つ男性が思春期以降に経験するとされており、初期段階では、前頭部から頭頂部にかけて毛包がミニチュア化し、太く長い硬毛が、細く短い軟毛に変化してきます。すなわち、ヘアサイクルの過程で成長期が短縮するため、短く小さな色素の少ない軟毛が形成されるようになります。最終的には、休止期に対する成長期の毛包数が減少し、視認可能な軟毛の数も減少し、薄毛、禿と認識されるようになります。

AGAは、ハミルトン・ノーウッド分類で進行度を分類し、9つのステージに分けられています。AGAの発症には、遺伝的因子および、ホルモン因子が関与するとされていますが、毛包のミニチュア化の正確なメカニズムは特定されていません。

男性型脱毛症の進行度

進行度は、「ハミルトン・ノーウッド分類(N-H分類)」によって、下記の型に分類されています。

【1型】
初期の症状で、髪の生え際が少しM字状に後退し始めている状態。この時点で対策をとると、進行を止められる可能性が高い。通常は気付かない人の方が多い、軽度なレベル。

【2型】
1型が進行して、剃り込み部分がより後退している状態で、多くの人が気付くレベル。治療をすれば改善しやすい。

【2頭頂部型】
1型が進行して、剃り込み部分がより後退している状態で、頭頂部がO型に薄くなっている状態。治療をすれば改善しやすい。

【3型】
2型がさらに進行し、前頭部がしっかりとM字状態になっている状態。髪全体のボリュームが少なくなっている。

【3頭頂部型】
3型と同時に、頭頂部がO型に薄くなっている状態。

【4型】
3型からさらに前頭部の後退が進行、同時に頭頂部がO型に薄くなってきた状態。

【5型】
4型がさらに進み、前頭部の後退がより一層増し、すでにM字ではないほど薄毛になっている状態。前頭部と頭頂部の脱毛部分が繋がりそうな段階。

【6型】
5型からより薄毛が広がり、頭頂部の後退が後頭部にまで達している状態。

【7型】
6型が進行して側頭部の毛も減った、薄毛として一番進行した状態。

5α-還元酵素(5α-R)とは

5α-還元酵素とは、ステロイドの代謝に関与する酵素の一つです。

5α-R には、2つの異なる遺伝子によりコードされたアイソザイムI型(5α-R1)および、II型(5α-R2)が存在することが報告されています。Ⅲ型(5α-R3)も存在するが、男性型脱毛症の治療において役割を果たしていません。
5α-R1は、大部分の皮膚の脂腺に多く発現しており、5α-R2は、毛包、前立腺、精嚢および精巣上体に発現しています。これらは胆汁酸合成、アンドロゲンおよびエストロゲン代謝の3物質の代謝経路に関与しています。男性型脱毛症においては、アンドロゲンの1種であるテストステロン(T)をジヒドロテストステロン(DHT)へ変換させるという大きな役割を担っています。

DHTは男性型脱毛症(AGA)の主な原因として知られており、したがって、DHTの生成を阻害することでAGAを改善できると推測されました。

また、AGA男性の頭皮では、DHT濃度が増加することや、遺伝的5α-R2欠損症の男性では脱毛が生じないことから、AGAの発症に5α-R2が関与していることが示唆されていました。

この発見が5α-R2阻害薬、すなわちフィナステリド(プロペシア)の開発につながりました。

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