石灰化上皮腫はどちらかというと女性に多い皮膚腫瘍で、お子様から20歳代の方によく見られます。0.5cm~3cmほどの腫瘍で、徐々に増大し、時に痛みが起こる事もあります。
一見すると粉瘤と似ているのですが、粉瘤のように「おへそ」がなく、触ると一部、骨のように固く凸凹しているのが特徴です。
手術的に切除します。臍抜き法は困難です。
成人の腕や足に数ミリ~2cmほどの褐色のやや盛り上がった硬い腫瘍です。押すと痛みを感じることがあります。
虫さされなどがきっかけで発症することもあります。放置してもなくなることはありません。
隆起性皮膚線維肉腫といった悪性腫瘍の初期病変との類似していることがあり、切除し、病理検査を行うことが望ましいと考えています。 |
皮膚線維種は褐色の固い結節であり、通常は粉瘤と間違える事はありませんが、皮下に見られるものは粉瘤との区別が難しい事もあります。
手術的に切除します。
毛包の比較的浅い位置における細菌感染症です。毛包が赤く腫れ、何度も繰り返していると、固くなり結節のように感じるようになります。 原因菌はコアルラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)や黄色ブドウ球菌が多いです。 |
急に毛穴が腫れた場合は、毛包炎である事が多く、もともと腫瘍があった場合は粉瘤である事が多いです。
抗生剤の内服、外用だけ治癒する事もありますが、袋を形成している場合(嚢腫型)は何度も繰り返し、抗生剤の内服だけでは治りませんので、手術の適応となります。
臍抜き法が最も優れた治療法です。
1本の毛包の急速細菌感染症で、深部にまで感染が及ぶ事もあります。
毛穴が腫れ、痛みだし、急速に大きくなっていきます。発熱する場合もあります。粉瘤のように袋を形成している訳ではありません。
急に毛穴が腫れた場合は、毛包炎である事が多く、もともと腫瘍があった場合は粉瘤である事が多いです。
膿がたまっている場合は切開排膿を行い、抗生剤の内服、外用を行います。
頭や首の後ろ、鼠径部、お尻に多い病気であります.粉瘤は皮膚に袋が出来、その中に細菌が感染することで炎症を繰り返すのですが、慢性膿皮症の場合、腫瘍がないにも関わらず、ちょっとした刺激で皮膚が膿んでしまいます.慢性の経過をたどり何度も繰り返し、瘻孔、膿疱を形成することもあります。
時に炎症性粉瘤との鑑別が困難、もしくは不可能な場合もあります。
喫煙との関係がある場合もあります。
放置した場合、有刺細胞癌という癌が発生する事もあります。
粉瘤特有の臍がありません。病変の慢性的な炎症、範囲、分布により総合的に判断します。
多くの場合、抗生剤の内服、外用だけでは治癒させる事は不可能で、手術的な切除後が必要となります。
肛門周囲の腫れ、硬結(固まり)で何度も繰り返している場合は、肛門との連続のある痔瘻である場合もあります。
位置、経過から総合的に判断します。肛門と連続性がある事で痔瘻と確定診断がつきます。
切開排膿および抗生物質の内服を行います。根治的な治療は皮膚科では困難で、肛門外科に紹介させていただく事もあります。
毛巣洞はご自身のむだ毛が、ご自身の皮膚の中に侵入し、瘻孔(アリの巣状の細い孔)を形成し、そこに感染を繰り返しながら、周囲に肉芽組織を作っていきます。感染を繰り返すたびに瘻孔(アリの巣状のアナ)が増えて聞きます。ご自身の皮膚の中に侵入した毛は非常に長く伸び、10cmほどにまで成長する事もまれではありません。多毛傾向のある男性のお尻の割れ目や、剃毛を行う女性の腋窩、鼠径部に多いです。
10年以上繰り返しているような症例では癌が発生する事もあり、注意が必要です。 |
部位、形状により区別する事が可能です。
治療は基本的には肉芽組織、瘢痕、瘻孔も含めてすべて外科的に切除します。瘻孔や原因となっている毛を取り残すと再発してくるため、十分な切除が必要です。そのため、手術は比較的大掛かりとなる事が多く、術後数日は安静にする必要があります。
ケロイドとは、外傷や、火傷、ニキビをきっかけに、瘢痕組織が過剰に増殖した病変で、健常組織へ染み出すように広がります。
傷が治る過程において、炎症が持続し、線維芽細胞がコラーゲンを過剰に産生することにより発症します。 体質的になりやすい方がおられます。また部位によっても出来やすい部位があり、前胸部や肩甲部など力が加わりやすい部位に発症しやすいです。 |
ケロイドはやや赤みを帯びている事が多く、さらに粉瘤と比較すると固い事が多いです。
ステロイドテープ、ステロイド注射、リザベン内服などを行いますが、耳や顔に出来たもので美しく治したい場合は手術を選択する事もあります。
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