Ⅰ度(表皮熱傷)
疼痛を伴う紅斑、浮腫が見られます。
受傷当日~翌日までは強力なステロイド外用薬を塗布します。その後はワセリンなどを塗布します。1週間以内に瘢痕を残さずに治癒します。(炎症後色素沈着を残すことがあります)
Ⅱ度(真皮熱傷)
受傷数時間で緊満性水疱に至ります。Ⅱ度熱傷はさらに真皮浅層熱傷と真皮深層熱傷とに分かれ、そこで傷の治り方に大きな違いが生じます。
受傷当日~翌日までは強力なステロイド外用薬を塗布します。その後は、創傷治療薬などを塗布します。真皮浅層熱傷の場合は2週間ほどで瘢痕を残さずに上皮化します。
真皮深層熱傷の場合は、治療は同様ですが、治癒までに3~4週間かかり、瘢痕を残して治癒します。
真皮浅層熱傷なのか、真皮深層熱傷なのかは受傷後すぐには分からないのですが、後者のほうが痛みが鈍い、受傷部位の毛が簡単に抜けてしまう、などの特徴があります。
Ⅲ度(皮下熱傷)
もっとも深い熱傷で、損傷範囲が皮下にまで及びます。疼痛が少なく、皮膚が炭化し、灰白色もしくは褐色になります。
軟膏処置に加え、デブリドマン(壊死した組織を取り除くこと)、潰瘍処置、多くの場合植皮が必要となります。Ⅲ度熱傷では大病院に紹介させていただく場合がございます。