太田母斑は日本では全人口の0.1-0.2%の方に見られる稀とは言えない疾患です。
1歳までに発症することが多いです。
思春期に発症する場合もあります。
女性に多く、太田母斑の80%程度は女性です。
青褐色のあざが顔の右か左のどちらかに見られます。目の周りから額、頬にかけて褐色斑がみられます。(図1)
軽症型はややバリエーションに富み4タイプに分類されます(図1)。
ちなみに20−30代で発症し、頬に左右対称に見られるあざはADMと呼び太田母斑とは区別するのが普通です。
左右のどちらかの眼周囲に色素斑が見られます。
左右のどちらかの眼周囲から頬、額にかけて色素斑がみられます。
軽症型の場合、シミなどとの区別を迷う場合がありますが、一般的には独特の色調から診断は容易です。
はっきりしたことはわかっていませんが、胎児期の皮膚メラノサイト(メラニンを作っている細胞)の定着過程に何らかの問題があるのではないかと推定されています。
Qスイッチ付きレーザーの一部が保険適応で、瘢痕も残さず治療することが可能ですので、Qスイッチ付きレーザーによる治療がファーストチョイスとなります。
Qスイッチ付きレーザーとはナノ秒(10億分の1秒)単位でレーザーを照射する機械で、2018年現在、シミあざ治療の王道といっていいレーザーです。波長の違いによりQスイッチルビーレーザー、Qスイッチアレキサンドライトレーザー、QスイッチNd:YAGレーザーが使われます。
保険適応を有するのはQスイッチルビーレーザー、Qスイッチアレキサンドライトレーザーの一部でどちらも優劣はなさそうです。
当法人グループでは保険適応を有するQスイッチアレキサンドライトレーザーをファーストチョイスとしております。
現在ではさらにパルス幅の短いピコレーザー(1兆分の1秒単位でレーザーを照射する機械)が登場していますが、保険適応はありません。
◆Qスイッチアレキサンドライトレーザー
料金:1回(1cmあたり)16,500円(税込)
主な副作用:痂皮化、炎症後色素沈着、赤み、シミが取りきれない
◆YAGレーザー
料金:1回(10mmあたり)33,000円(税込)
主な副作用:痂皮化、炎症後色素沈着、赤み、内出血、熱傷
上記を何度か繰り返します。
レーザー後かさぶたになりますが、シミ治療と異なりかさぶたが取れた後も色素が残存し、細胞外に放出されたメラニン色素をマクロファージという免疫細胞が掃除してくれるのを待つ必要があります。
そのため、1回のレーザー照射後に治療効果をご実感できるまで、1、2か月かかるのが普通です。
3-6回のQスイッチ付きレーザー治療で完全に取り切ることが可能です。
保険適応の場合
一回あたりのレーザー照射料金は
ですので例えば3割負担の方は一回あたりのレーザー照射料金は
かかります。
ご自身が何割負担かは保険証をご確認ください。
3−6回のQスイッチレーザーで治療でほぼ完全にあざと取り切ることが可能です。
Qスイッチレーザーにより瘢痕(傷跡)を作らずに治療することが可能ですが幼少期に治療した場合は思春期頃に再発することがあります。
治療により、正常なメラノサイトも破壊され、やや白く抜ける場合もあります。
太田母斑を放置した場合白人では悪性化の報告がありますが、有色人種では悪性化の報告はあります。
Qスイッチアレキサンドライトレーザー 計1697件(美容実績も含む)
-内訳-
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