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尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは外陰部。肛門周囲に生じるウイルス性疣贅の一種で、HPV6やHPV11の感染症です。
性感染症としての側面が有名で、潜伏期間は3ヶ月~半年程度とされており、感染経路が特定できないこともあります。

症状

男性の場合は陰茎や肛門周囲、鼠径部、女性の場合は外陰部、内陰唇、会陰部、肛門周囲、鼠径部などに症状が現れます。
カリフラワー状、もしくは鶏のとさか状と呼ばれる表面のザラザラした結節、丘疹が現れます。
AIDSなどにより免疫が低下している場合は、巨大化することがあります。

鑑別疾患

ボーエン様丘疹症 、脂漏性角化症、pearly penile papules(男性、正常構造),扁平コンジローマ(梅毒)など

治療法

後述する通りイミキモドクリーム、液体窒素による冷凍凝固術、電気メスによる焼灼術、など様々な方法がありますが、当院で最もお勧めしている治療法は炭酸ガスレーザーによる治療法です。どの治療も一長一短があります。

炭酸ガスレーザー

炭酸ガスレーザーにより尖圭コンジローマの病変を焼灼し尽くします。

■炭酸ガスレーザーのメリット
 ・数回で治療が終了することが多い。
 ・小さな病変まで治療可能。

■炭酸ガスレーザーのディメリット
 ・費用がかかる
 ・局所麻酔による痛みがある。
 ・術後数日は痛みがある。

■炭酸ガスレーザーの費用(自費治療となります)
 ・1mm~3mm 11,000円(税込)
 

その他詳しくはコチラを御覧ください。

イミキドモクリーム(ベセルナ)

イミキモドは,細菌やウイルスの構成成分を認識し免疫応答を賦活化するトール様受容体(TLR)のひとつであるTLR7を活性化する薬です。他に日光角化症の治療に使われます。
週3回、患部に塗布しします。塗布してから6-10時間後洗い流します。
16週まで使うことができます。
製薬会社の公式文書によると完全消失率は63.6%とされています。

■イミキドモクリームのメリット
 ・痛みが少ない
 ・保険がきく

■イミキドモクリームのディメリット
 ・治療が面倒(週3回、病変に塗布する)
 ・赤み、びらん、かゆみ、刺激感などの副作用が多い(約20~80%)
 ・完全に消える可能性が63.5%とそれほど高くはない。

液体窒素のよる冷凍凝固術

通常のイボと同様に1~2週間に一回液体窒素のよる冷凍凝固術を行います。

■冷凍凝固術のメリット
 ・最も簡便
 ・保険がきく

■冷凍凝固術のディメリット
 ・通院を重ねないといけない
 ・完全に治るまでに長時間必要
 ・範囲が広いと実質的には治療不可能

電気メスによる焼灼法

電気メスにより強力に尖圭コンジローマを焼き切ります。

■電気メスによる焼灼法のメリット
 ・最も強力
 ・病変が大きく、広範囲にわたる場合、唯一と言って良い治療法

■電気メスによる焼灼法のディメリット
 ・腰椎麻酔が必要になることが多い
 ・術後の痛みが強い。

注意点

・性感染症としての側面が強く、完治するまでは性交渉は控えるようにしましょう。
・梅毒などの性感染症を合併している可能性があるので検査をしましょう。
・再発率が高いので、治ったと思っても3ヶ月ほどは注意しましょう。

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