ステロイド外用薬は主に湿疹、アトピー性皮膚炎、虫刺されなどの炎症性疾患に対して処方されます。それらの炎症性疾患の影響で、メラノサイトが過活性化され、メラニンが多数ばらまかれてしまいます。それが炎症性色素沈着と呼ばれる状態です。
色素沈着の原因はステロイド外用薬ではなく、ステロイド外用薬を使う理由となった疾患の方なのです。ステロイド外用薬はむしろ色素を薄くさせる作用があり、小児に強いステロイド外用薬を長期に使った場合は、むしろ色素脱失が問題になります。(通常、小児に強いステロイド外用薬を長期で処方することはありません)
ステロイド外用薬について詳細を知りたい方は、「治療について」の「ステロイド外用薬」の項目をご参照ください。
ステロイド外用薬はむしろ色素産生を抑制する作用があります。
ステロイド外用薬について詳細を知りたい方は、「治療について」の「ステロイド外用薬」の項目をご参照ください。
皮脂線が未発達な子どもの肌が、ある程度乾燥しているのは普通のことなので、それだけでアトピー性皮膚炎と診断するのは誤りです。
喘息、アレルギー性鼻炎になったことがある、ご両親のいずれかがアトピー性皮膚炎を患っていた、などの既往歴、家族歴があれば、アトピー性皮膚炎の可能性が高いかもしれません。
そのほか、目の周り、口の周り、耳介に特徴的な湿疹があれば、アトピー性皮膚炎の可能性が高まります。
いずれにしろ、アトピー性皮膚炎と小児乾燥型湿疹を鑑別するのはそう簡単ではないので、自己判断せず、小児科と皮膚科を受診していただき、アドバイスをもらうようにしてください。
病気に対する理解と、治療戦略が進んだことにより、完璧とまではいかないまでも、治癒に近い状態を維持できることが分かってきています。
保湿剤と少量のステロイド外用薬のみで病状をしっかり抑えることを一つの目標としています。
乾燥肌の方、アトピー性皮膚炎の方は夏でも保湿剤を使った方がいいと思います。
湿度が70%以下なら、角質から水分が奪われえることが分かっています。
湿度70%というのはかなりじめじめており、ダニやカビの増殖が進んでしまう湿度です。乾燥肌の方は室内の湿度を50~60%程度に保つのが良いといわれており、その湿度なら保湿剤が必要ということになります。
夏場は保湿剤を付けるとべたべたしていやだ、という方には、ローションタイプのさっぱりした保湿剤を勧めさせていただいています。
思春期のニキビの原因はホルモンの影響で、皮脂の分泌が盛んになることと、毛穴の角質が肥厚し毛穴が詰まりやすくなることに尽きます。
それに対して大人のニキビは、ストレス、ホルモンの乱れ、生活環境、化粧品の影響が複合的にまじりあって発症しています。
治療法は大きくは異なりませんが、セルフケアはやや異なります。一例をあげますと、思春期のニキビの方にはある程度の洗浄力のある石鹸で洗顔することをお勧めしますが、大人の方には一概にそうは言えず、時には敏感肌用の石鹸を勧めさせていただきます。
我々も面ぽう圧出術という方法でニキビをつぶすようなことをする場合がありますが、炎症の伴わないものに限られます。さらに面ぽう圧出術は意外と難しいので、皮膚科医が行った方がいいと思います。
炎症のあるニキビをつぶしてしまったり、力任せにニキビをつぶしてしまうと、ニキビ痕になる可能性が高いので、あまりご家庭ではやらない方がいいと思います。後述しますが一旦ニキビ痕になってしまえば、その治療には少し根気がいります。
厳密には分かっていませんが、食品添加物を多く含むもの、動物性脂肪を多量に含むものは避けた方が良いという説があります。そのほか糖分を多く含むお菓子などもニキビを悪化させるという説もあります。
もしそれらのものを食べて、実際にニキビが悪化したのならば少し控えた方が良いでしょう。逆に食べてもニキビが悪化しないなら、特にそれらの摂取は問題ないと思います。ただし、食物添加物、動物性脂肪、糖分はいずれも現代では過剰摂取が危惧される食べ物ばかりですので、迷ったら少し控えるのが良いと思います。
陥凹に対しては、ケミカルピーリングやトレチノイン塗布、炭酸ガスレーザーによる修正術を行っています。
赤みは自然に軽快するので、経過観察を行っています。
ケロイドになっている場合は、ステロイドの局所注射、漢方薬の内服などを行います。
肝斑や、炎症後色素沈着にレーザー治療を行うとしみが濃くなってしまうことがあります。
肝斑はトラネキサム酸(トランサミン)内服による保存的治療で良くなりますし、炎症後色素沈着は積極的な治療をしなくても良くなるので、特にレーザー治療は必要ありません。
水いぼは放っておいても半年~1年で治ってしまうので取らないという選択肢もあります。水いぼがあればプールに入れない、といった事情があれば、なるべく痛みと恐怖を小児に与えないようにして摘除します。
詳細を知りたい方は「治療について」の「水いぼ」の項目をご参照ください。
狭義の「いぼ」=「尋常性疣贅」はウイルスの感染症なので、放っておくと増えてしまうことが多いようです。
早めに治療を開始した方が良いと思います。
もう一つのいぼである、老人性疣贅は皮膚の加齢現象ですので、他にうつっていったりはしませんが、加齢とともに増えていくのが普通です。
尋常性疣贅(ウイルスの感染症)は、足の裏、手のひら、爪の周りなどに出来てしまった場合は非常に難治性となり治療に半年以上かかる場合があります。
例えば、液体窒素による冷凍凝固術を選択した場合、早く取ろうとすればするほど強く焼かなければいけなくなり、患者さまの痛みは増してしまいます。なるべく早く、なるべく患者さまの負担が少なく取れるように心がけていますが、もし「どうしても早く取りたい」などご要望があれば、お伝えください。
ニキビでお悩みの方は食品添加物を多く含むもの、動物性脂肪を多量に含むものは避けた方が良いという説があります。そのほか糖分を多く含むお菓子などもニキビを悪化させるという説もあります。
ビタミンCには美白作用、ビタミンB2、B6には皮脂の分泌調節作用があるとされています。
また腸内細菌叢の乱れから皮膚が荒れるとの説もあり、ビフィズス菌などの善玉菌を多く含む食べ物や食物繊維を多く含む食べ物はたくさん摂ったほうが良いかもしれません。
炭酸ガスレーザーで治療可能なので一度ご相談ください。
詳細を知りたい方は、「治療について」の「汗管腫、稗粒種」の項目をご参照下さい。
蕁麻疹のうち、70%程度は原因不明です。詳細な問診や血液検査等で原因がはっきりしない場合、特発性蕁麻疹と診断します。ストレスや過労により発症するとされていますが、詳細は不明です。
原因不明の場合でも、蕁麻疹が増悪する因子をある程度、予想することは出来ますので、それを避けることで、蕁麻疹の発現頻度を下げることが出来ます。
詳細を知りたい方は、「治療について」の「蕁麻疹」の項目をご参照下さい。
ほくろ(母斑細胞母斑)は通常は癌化する可能性は、そのほかの皮膚と変わりません。ただし、獣皮様母斑と呼ばれる、巨大で有毛性の母斑細胞母斑からは悪性腫瘍が発症する頻度が高いことが分かっています。
いずれにしろ、まずはほくろをきちんと診断することが必要となります。ほくろの診断はダーモスコピーと呼ばれる皮膚顕微鏡にて行います。特に痛みも副作用もなく、長くても数分で検査は終わります。
もし気になるほくろのような色素斑がある方は、一度皮膚科医にご相談ください。
保険診療とは、保険証をご提示いただいた患者さまに対して、診療報酬の一部(通常1割~3割)を窓口にてお支払いいただき、残りを保険者(協会けんぽ、組合など)が負担するという仕組みで、当院の大部分の治療がこれに該当します。
保険外診療は、保険で認められていない治療を行った場合で、診療報酬の全額を患者さまに窓口にてお支払いいただきます。当院ではしみの治療の一部(日光性黒子のレーザー治療など)と、しわの治療などがこれに該当します。
保険外診療を行う場合は、必ず事前に患者さまの希望、もしくは同意を確認いたします。
詳細を知りたい方は、「治療について」の「しわ」、「しみ」の項目をご参照ください。
ほくろ(=母斑細胞母斑)の近縁疾患である扁平母斑や脂腺母斑の治療も保険がききます。
そうならないように注意しながら、ほくろを切除いたしますが、なるべく皮膚の損傷を抑えるために、最小限の切除を行いますので、まれに再発することがあります。
万が一再発してしまった場合は、責任を持って加療させていただきます。
三鷹駅南口から、徒歩で約10分かかります。
バスを使う方法もあります。三鷹駅南口から、小田急バスに乗り、「第三小学校入口」で降りれば便利です。バスは頻繁に通っています。
現時点では当院は予約制度をとっておりませんので、ご都合のいい時間帯に当院に来ていただく形になります。
レーザーの適応疾患であり、患者さまのご希望があれば、当日レーザー治療を受けることが出来ます。効果に不安がある場合は、テスト照射を行うこともできます。
詳細を知りたい方は、「治療について」の「アレックスレーザー」、「炭酸ガスレーザー」の項目をご参照ください。