お尻が腫れてしまうと、すぐに粉瘤かな?と思ってしまう事が多いようですが、粉瘤以外にも様々な疾患があるという話の続きをしたいと思います.
本日は、
3 殿部膿皮症
4 毛巣洞
について述べさせて抱きたいと思います.
3 殿部膿皮症
お尻の決まったところが何度も晴れて、痛くなり、膿が出るということを繰り返す疾患です。何度も繰り返しているうちに炎症が持続し、肉芽腫と呼ばれる組織が作られたり、瘻孔と呼ばれる空洞が作られたりして内部に複雑が形成されます.
時に癌が発生する事もありますので注意が必要です.
体質的な要因も大きく、喫煙、メタボリックシンドロームとの関係も指摘されております。
禁煙や、節制等である程度改善が見込めます.
治療法は、抗生剤の内服、切開、病変の切除などですが、体質改善も平行して行わなければ再発を繰り返してしまう事もあります.
4 毛巣洞
お尻の割れ目(殿裂部)に好発します。お尻のむだ毛が圧迫され、皮膚の中に入り込み、瘻孔(細長いトンネル状の構造)が作られます.不思議な事に体内に潜り込んでしまった毛は、長くのびる事が多く、瘻孔も10cm〜20cmほど長くなる場合もあります.そこに細菌感染が起こると腫れ、痛みがでて、さらに瘻孔が複雑な形となります.
毛巣洞も癌の原因となり得ます.
治療法は手術しか無く、完全に瘻孔を取りきる必要があります.ただし瘻孔は複雑な形で広範囲に広がっている事が多く、再発率が高いのが特徴です.
毛深いや、毛を剃っている方に多いです。レーザー脱毛にて予防をする事も可能です.
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