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【レチノイド化粧品は皮がむけなければいけないのか?】

レチノイド(ビタミンA)化粧品は使用時に皮がむけ、ヒリヒリカサカサすることが多いと思います。
特に最初の数日〜数週間にわたってその反応がみられ徐々に慣れていくことが多いです

ビタミンA反応、A反応、レチノイド反応、などと言って、レチノイドを使う際にはやむを得ない反応と認識されていると思います。
ビタミンA反応が強く起こるからよく効いているのだ、と感じる方も多いと思います。

そのためよりビタミンA反応を強く起こさせるため、各社、界面活性剤や、ピーリング剤を化法品に配合することで皮むけを強く起こさせ、’よく効いている’と感じさせるような風潮があります。

皮むけを強引に起こせば、一時的に肌が若返ったように感じるでしょうが、長期的にはやや不安が残ります。強力な界面活性剤は常に肌のバリア機能を破壊するからです。界面活性剤が多量に入っている製品は短期間使うにはいいかもしれませんが、長期で使うのは注意が必要です。

そもそもレチノイドでターンオーバーが早まっていることとレチノイド反応は別物で、レチノイドを同じ量、肌に導入できるのであれば、レチノイド反応は少ない方がいいに決まっています。

新しく開発したWith Dr.はレチノイドは高濃度で配合し、界面活性剤を極力減らし、抗炎症作用のあるパンテノール、肌のバリア機能を高めるセラミドといった成分は高濃度で配合することで、ビタミンA反応をなるべく減らすように作られています。

それによって、高濃度のレチノイドを安全に導入できるようになっています。

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レチノイドとは?

レチノイドとは

ビタミンAとその類似体、さらにはそれらと同様に作用のあるものをまとめてレチノイドで読んでいます。

ビタミンAはレチノールと呼ばれていますので、その仲間というイメージです。

ニキビでよく使われるアダパレンは代表的なレチノイドですが、合成されたもので自然界にあるものではありません。構造式も自然界のレチノイドと大きく異なっています。

このようにレチノイドの解釈は拡大傾向で、それだけ注目されている成分と言えると思います。

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主に動物性の食物にレチナルエステルが含まれており、それを摂取することで、体に貯蓄され、必要に応じて活性のあるレチノール、レチナール、そして最も活性が強いレチノイン酸に変換されていきます。

貯蓄型のレチナルエステルは単に’貯蓄’されているだけでなく、紫外線から肌を守ったり抗酸化作用を発揮することで細胞を守っていることが知られてきました。そのため近年では’守り’のレチノイドと呼ばれることもあります。

◆レチノイドの効果

レチノイドは人間の体に欠かせないものであり、目や神経、骨、免疫などあらゆる面に影響を与えますが、今回は皮膚科領域にかぎって解説いたします。

レチノイド代表的な効果は

・角化細胞の増殖・ターンオーバを促すことで、表皮・角層を若返らせ、メラニンの排出を助けシミを薄くします。 

・角質層を薄くし、透明感のある肌に導きます。 

・角化細胞からなる表皮を分厚くし、ヒアルロン酸の沈着を増やします。それにより小皺の改善を行います。 

・線維芽細胞を刺激し、真皮を分厚くすることで、肌のハリ、小皺の改善をおこないます。 

・毛穴出口付近での角化を抑えることで、皮脂の通過を改善し、ニキビの予防、改善を行います。 

・皮脂の分泌を抑えることで、ニキビ・オイリー肌を抑える。

が挙げられます。

レチノイドは美容医療でとても注目されている理由がわかるのではないでしょうか?

◆レチノイド反応

レチノイド化粧品を使い始めた時にビタミンA反応(A反応、レチノイド反応)が有名で、使用初期、数日から6週間程度の間、肌がヒリヒリ、カサカサ、痒みや刺激感を感じる現象です。もともと皮膚にレチノイドが少ない場合や、レチノイドに対する感受性が強い方に起こりやすいとされています。徐々に慣れていくのが特徴です。

 

レチノイド化粧品をお探しの方はこちらもご参照くださいませ。

新しいレチノイド化粧品With Dr. ACナイトセラム販売開始します②

前回のブログでWith Dr. ACナイトセラムについて少し解説しましたが、その続きです。

With Dr. ACナイトセラムは4種類のビタミンAが入っているのですが、それ以外にもたくさんの有効成分が入っています。

まずはビタミンCです。実はACナイトセラムのAはビタミンA、CはビタミンCを意味しています。

ビタミンC

ビタミンCは化粧品によく使われる成分で、今さら?と思う方もおられるかもしれませんが、世界的に使用量が右肩上がりで今でもとても注目されている成分です。副作用が少なく、抗酸化作用が強いので、個人的には昔から好きな成分です。

本商品では、肌になじみやすく長く働く油溶性ビタミンC「VCIP」や肌を明るく導く「VCエチル」といったビタミンC誘導体を配合し、肌のくすみにアプローチいたします。

ビタミンB

さらにはビタミンBにもこだわっており、ナイアシンアミド、パンテノールが高濃度で配合されています。

ナイアシンアミドは最近特に注目されている成分で、抗酸化作用、紫外線ダメージの軽減、美白、小皺の改善に良いと考えられてます。

パンテノールは抗酸化作用と、抗炎症作用があり、ビタミンAのネガティブ反応(使用初期にヒリヒリ、カサカサが起こる)を抑えるために高濃度で配合しています。

ビタミンE

ビタミンEは血行促進効果、抗酸化作用が知られています。

セラミド

角質間脂質として皮膚の保湿作用が有名です。もともと皮膚にある重要な保湿因子で、刺激が少なく、伸びが良いため、最も好きな保湿成分の一つです。保湿効果とビタミンAのネガティブ反応(使用初期にヒリヒリ、カサカサが起こる)を抑えるために高濃度で配合しています。

これらの成分をバランスよく配合したものがWith Dr. ACナイトセラムで、美容液はこれ一本だけでもいい、と言えるものができたと自負しています。

もしよければHPもご覧くださいませ。

コロナワクチンの副作用(皮膚科学的な見地から)

本邦でも諸外国に遅れてコロナワクチンの接種が普及してまいりました。
みなさま気になることは副作用だと思うので、少しそれについて報告しておきたいと思います。
J Am Acad Dermatol. 2021 Apr 7;S0190-9622(21)00658-7
Cutaneous reactions reported after Moderna and Pfizer COVID-19 vaccination: A registry-based study of 414 cases
らの引用です。

さまざまな副作用が報告されていますが、ファイザーワクチンの場合、17%の方に何らかの皮膚の副作用が発症したと報告されています。モデルナワクチンが83%に皮膚の副作用が起こるのと比べると皮膚には“優しい“ワクチンと言えるでしょう。

モデルナワクチンも合わせたデータですが、1回目のワクチン接種のみ皮膚の副作用が起こった人が43%、2回目のみの方が63%、両方で起こった方は16%と報告されています。

さてその副作用の中身ですが、ファイザー製のワクチンを使用で皮膚の副作用がでた71名の人の内訳ですが、
1回目  2回目
蕁麻疹       8名      6名
注射部位の反応
(赤みや腫れなど)8名       8名
蕁麻疹様発疹   6名       3名

などとなっております。
この中で蕁麻疹様発疹というのが少し注意が必要で、便宜上morbilliform rash をそう訳しておりますが、蕁麻疹とはあまり似ておらず、紅斑、紅色丘疹(赤いポツポツ)が多数現れるものです。医療関係者の方だと薬疹でよく出る発疹と言えば伝わりやすいかと思います。

いずれも重症化しなかったと報告されています。

上記まとめますと、現在、日本で認められているファイザーワクチンに関しては皮膚科の範囲では大した副作用はないと思っていただくと良いかと思います。

なお、美容皮膚科的には多少、懸念がごさいまして、ヒアルロン酸注入を行なっている方では、コロナワクチンを摂取することで、ヒアルロン酸注入部位が腫れてくる、という症例が報告されています。数週間から数ヶ月前にヒアルロン酸を注入した部位でも腫れてくることがあるようです。ただし、ヒアルロン酸を注入した部位がかなり経ってから腫れてくることは稀にございますので、ワクチン接種との因果関係は今の所はっきりしないと考えています。いずれにしろヒアルロン酸を注射しているからといって、ワクチン接種を控える根拠にはならない、というのが私の意見です。

写真は、Int J Womens Dermatol. 2021 Mar;7(2):209-212
The art of prevention: COVID-19 vaccine preparedness for the dermatologist
から引用

理事長ブログ | 未分類 お知らせ 診療 皮膚腫瘍 | comments(0) | trackbaks(0)

当院の新型コロナウイルスの対応について

新型コロナウイルスによる医療崩壊が懸念されております。総合病院でも皮膚科外来が制限されたり、皮膚科手術、形成外科手術が延期、中止されている状況が起こりつつあります。

我々は皮膚科・形成外科専門のクリニックですので、直接コロナウイルスと戦うことができない状況を大変恥じておりますが、医療崩壊を起こさないように我々の専門分野において医療を支えて行く所存です。

具体的には総合病院で中止されている手術を優先的に引き受けさせていただいております。

当医療法人は皮膚科専門医15名形成外科専門医12名(非常勤も含む)が所属する医療機関です。痛みの伴う粉瘤、巻き爪、化膿性汗腺炎、毛巣洞、緊急を要する炎症性疾患、皮膚悪性腫瘍、日常生活に重大な影響を及ぼす眼瞼下垂などの治療を優先して行ってまいります。

総合病院で全身麻酔下に入院手術予定とされていた殿部の14cmほどの巨大な皮膚腫瘍の患者様です。

 

30分ほどで摘出術は終わりました。

 

術後の経過も問題ありません。

もちろん院内感染対策のため、社会的距離の確保、消毒、換気、検温を徹底しております。

お困りの方は気軽にお近くのはなふさ皮膚科にご相談くださいませ。

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