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50歳以上の方の慢性湿疹について

本日のケアネットという医療者向けのホームページに以下のような記事がありました。
 「50歳以上の中高年に認められる病因不明の慢性湿疹について、Ca拮抗薬およびサイアザイド系利尿薬との関連を指摘する知見が、米国・ユタ大学のErika M. Summers氏らによる後ろ向き症例対照研究の結果、報告された。」
 少し気になる記事です。Ca拮抗薬というのは非常によく使われる高血圧の治療薬で、アムロジン、ノルバスク、アダラート、ペルジピン、コニールなどたくさんの薬剤があります。
 50歳以上で原因不明の慢性湿疹のある方では、そうでない方と比べ4倍、Ca拮抗薬を飲んでいる確率が高かったと報告されています。
 
 以前から高血圧の薬と湿疹との関係は指摘されていましたが、しつこい慢性湿疹があり、高血圧の薬を飲んでいるという方は少し注意が必要かもしれません(ただし、自己判断での高血圧の薬の中止は非常に危険ですので、絶対に医師に相談してからにしていただきたいと思います)。

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ほくろ切除はどういう場合に保険適応になるのか?について

ほくろ切除を希望される患者様が増えておりますが、どういう場合に保険適応になるか分かりにくいというご意見をいただきます。
当院で、社保、国保に問い合わせたところ、「ほくろにより何らかの機能的障害がある場合、悪性腫瘍との鑑別が問題になる場合、社会的に問題となる場合は切除が保険適応になる」とのことでした。逆に純粋な美容目的では保険適応外とのことです。

機能的問題となるほくろというのはどういうものかと言いますと、
①目の周りにあるほくろで視野の邪魔になる。
②口回りのほくろでヒゲを剃るときにあたってしまう。
③盛り上がっているほくろで、洗顔時、体を洗うときに引っかかって困っている。
④ほくろが下着とこすれて痛い、出血してしまう。
⑤お尻にあるほくろで、座ったときに痛む。
といった場合です。
また顔などにある大きなほくろで、それがある為に実際に社会生活に影響を与えている場合は保険適応と考えていいと思われます。

またダーモスコピーで観察し、悪性腫瘍との区別が困難な場合も保険適応となります。

逆に、ほくろをとってきれいになりたいといった場合や、鏡を見たときに気になるから取ってしまいたいといった場合は、美容目的なので保険適応外ということになります。

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皮膚腫瘍の手術前に血をサラサラにする薬をやめるべきかどうか?

当院では毎日数名〜10名程度の患者さまの皮膚腫瘍(ほくろ、粉瘤、線維腫など)の手術を担当させていただいておりますが、中には血をさらさらにする薬を飲んでらっしゃる方も少なからずおられます。
血をさらさらにする薬(バイアスピリン、アンプラーグ、プレタール、プラブックスなど)を飲んでいても通常の皮膚腫瘍の手術の際に中止する必要はないのですが、ワーファリンという薬を飲んでいる方は術前に中止する必要があります。ワーファリンを中止することは内科的なリスクが高まりますので、主治医とよく相談した上でワーファリンを中止し、手術を行うことになります。
手術ご希望の患者様は、お薬手帳を持ってきていただければ便利ですので、是非お薬手帳のご持参をお願いしたいと思います。

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暑くなりあせもの患者様が急増しています。

先週末頃から急に暑くなってきた影響と思われますが、あせもの患者様が急増しています。
お子様はもとより大人の方も何人かあせもでご来院されました。

あせもになりやすい方の特徴ですが、元々、乾燥肌のある方、湿疹ができやすいデリケートな方に多いとされています。
なぜかと言いますと、そういった方は、皮膚にわずかですが炎症があり、表皮(皮膚の上層部)がやや浮腫んでいて、汗腺が詰まりやすくなっているからではないか、と考えられています。

やはり暑い季節でも適度に保湿し、皮膚のコンディションを整えておいた方が良いようです。
特に乾燥肌が高度な方を除いては、さっぱりした乳液やローションで十分と思われます。

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お子様でも日焼け予防をするべきかどうか?③

お子様でも日焼け予防を行った方が良いと考えておりますが、では日焼け止めクリームを何回くらい付ければ良いか?というご質問も良くいただきます。

特に何回というのは決まっている訳ではないのですが、紫外線の強い場所にいる場合は2〜3時間に1回ほど付けるのが良いようです。意外と汗などですぐに取れてしまうためです。

さらに多くの方は1回あたりに使う日焼け止めクリームの量が少ないというデータがありますので、少したっぷり付けていただくようにお願いしたいと思います。

余談ではありますが、皮膚科で処方する外用薬も多くの患者様で使用量が少ない傾向にあります。ベタベタするのが苦手という方が多いためと思われますが、適正量を使った方が圧倒的に効きが良いですので、適正量の使用をお勧めしております。

何歳から日焼け止めクリームをつけた方が良いのか?というご質問もよくいただきますが、1歳以上のお子様であれば、アレルギーテスト済みのものであれば問題ないと思われます。最近は子供用の日焼け止めクリームなども販売されております。
ただ1歳未満のお子様はまだ肌がデリケートなので、日焼け止めクリームを付けるべきかどうかはなかなか微妙なところのようです。乳児のうちは真夏の日差しの強い時間帯は外出を避ける、帽子や衣類、ベビーカーなどで肌を保護するのが良いようです。
ただ紫外線を浴びることが、必ずしも悪いことだらけではなく環境省の紫外線環境保健マミュアルには

母乳栄養の赤ちゃんやアレルギーなどで食事制限をしている赤ちゃんは、 骨の成長に必要なビタミン D が不足しがちです。妊婦さんや授乳中のお母さん は、ビタミン D 不足にならないよう、普段から食事に十分気をつけるほか、冬場な どには一日 1 5 分程度、適度な日差しを浴びることも効果的と考えられます。

と記載されています。

ただ冬場の話なので、今のような季節には積極的に日光浴をさせる必要はない考えています。

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