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紫外線が気になる季節になりました。

 3月が終わりに近づき、ようやく春らしい気候になってきました。4月の紫外線量は、1年のピークである7月、8月と比べると約半分程度ですが、皮膚が慣れていないために、皮膚障害を引き起こすことがあり注意が必要です。
 弱い紫外線でも注意が必要な理由は、以前のブログをご参照いただければ幸いです。https://mitakahifu.com/photodermatosis1/
 日焼けは、シミやしわ、皮膚癌の原因となりますので、外に長時間いる方や、行楽地にお出かけの場合はどなたさまも、そろそろ日焼け止めを使ったほうがいいと思われます。
 では逆に、日光浴をしていいことがあるのかというと、ほとんどないようです。かなり昔は、日光浴をしないと皮膚でのビタミンDの合成ができなくなり、骨が弱くなるといわれていましたが、実際は食事によって十分にビタミンを補えますし、特に意識的に日焼けをしなくとも、日常生活における手や顔の日光暴露で十分に必要量のビタミンDを補うことができます。
 日光浴は爽快感がありますので私も好きですが、皮膚科学的には不要、もしくは有害なようです。

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開花


 開業時にお祝いでいただいた蘭が再び咲き始めました。開業以来なかなか十分な花の世話もできず、また十分な知識も持ち合わせていないため、もう咲かないかもしれない、と思っていたのですが、季節の変化を機敏に察知し、再び咲きだしたようです。さすがに昨年ほど豪華に咲いてはいないのですが、自分たちで水をやっていたからでしょうか、とても綺麗に思うのですが、いかがでしょうか。もしよければご覧になってください。

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当院の中の様子

 一週間ほど前に、当院は混み合っていて座れないというお叱りのご意見をいただきました。実際には患者様が座れないほど混み合っている時間帯はあまりないのですが、早速ボックス型のソファーを二つ購入し鑑賞植物をどけ、置かせていただきました。雑誌は最新のファッション誌、週刊誌、女性週刊誌、歴史の本、グルメの本、漫画誌、新聞が置いてあり、自由に読んでいただけます。
 また、レーザー治療などの、治療が長くなる患者様用に、診察室の奥にアロマをやりながらのんびりと待つことのできるスペースも用意しております。当院では患者様にいただいたご意見は一つも無駄にすることなく、すべてスタッフ全員で検討し、改善につなげております。改善は迅速に行うようにしております。
 何かお気づきの点がありましたら、当院受付にあるアンケートに書いていただくか、メールinfo@mitakahifu.comをいただけましたら、すぐに対応させていただきますので、お気軽にご意見をお願いいたします。

 

 

 

 

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トレチノインの作用

 トレチノインは小じわ、しみの治療薬として、当院でも最もよく使っていただいている外用剤の一つですが、学術的にはどのような効果が分かっているかを述べたいと思います。
 まず、トレチノインは細胞内の核内受容体に作用し、表皮角化細胞の増殖を促し、表皮は厚くする作用があります。年齢とともに表皮が薄くなってきますので、表皮を厚くする作用はアンチエイジングに最適ということで、トレチノインが広く使われるようになりました。さらに表皮のターンオーバーを促進し、古くなった表皮角化細胞を新しく生まれ変わらせる作用もあります。角質をはがれやすくし、角質を薄くする作用もあります。その結果、透明感と張りのある肌を作ります。ただし、トレチノイン自体がメラニンの産生を抑制するというデータは乏しく、しみを強力に治療したい場合は、ハイドロキノンや、ルミキシルと組み合わせたほうが良いと思われます。また、トレチノインは、表皮におけるヒアルロン酸の合成を促し、真皮におけるコラーゲンの合成を促します。
 以上は非常に有名な効果なのですが、よく調べてみると、そのほかにも様々な効果があることが分かります。以下羅列しておきます。
 抗酸化作用(フリーラジカルという老化と関係している物質を捕まえる作用)
 抗菌作用(表皮のブドウ球菌、ニキビ菌の増殖を押さえる作用)
 紫外線吸収作用(ただし紫外線を吸収した場合に薬剤の安定性の問題もあり、当院では夜につけていただくようにお願いしております)
 特に抗酸化作用はもう少し調べてみる価値があるように思います。

シミについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
シワ・たるみについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

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MRSAなどの耐性菌について

 本日は日本小児皮膚科学会雑誌からです。尾内一信先生による「難治化する皮膚感染症とその対策」を参考にさせていただきました。
 当院にご来院していただいた患者様で、とびひや、皮下膿瘍、化膿性爪囲炎などの皮膚感染症の患者様は、初診時に綿棒のようなもので、傷口を擦ってその綿棒を検査に提出された、という経験がある方が多いのではないでしょうか?
 それは傷口についている菌の種類と、どのような抗生剤が効き易いのかを調べているのです。検査結果が返ってくるまでに1週間程度かかり、その間にすでに病気が治っていることがほとんどなので、「その検査は本当に必要なのか?」と思われる方も多いかもしれません。しかしわたしは、皮膚感染症の患者様は基本的には細菌検査は必要と考えております。というのも最近は細菌が抗生剤が効きにくくなっていることが多く、細菌検査を行っていない場合には、最初に投与した抗生剤が効かなかった場合、次にどの抗生剤を使えばいいか分からなくなってしまうからです。
 最近は特に黄色ブドウ球菌のうち、様々な抗生剤が効きにくいMRSAという菌が大きな問題となっております。MRSAで毒性の強いものが増えているという報告もあります。とびひの原因菌のうち、MRSAが占める割合は日本の平均で、26.9%とされており、東京都では26.3%と書かれています。
 私自身きちんと統計を取ったわけではないので、はっきりしたことは申し上げられませんが、三鷹では26.3%よりは低い印象がありますが、やはりそれなりの確率でMRSAが検出されるのは間違いありません。MRSAが原因菌の場合は抗生剤が効きにくいことが多く、細菌検査の結果を見て、抗生剤を選んでいく他ないということになります。
 なぜこれほどまでにMRSAが増えたかというと、やはり抗生剤の使いすぎのせいだ、と指摘されています。ある抗生剤をたくさん使いすぎると、その抗生剤に抵抗性をもつ細菌が増える傾向にあります。今後、画期的な抗生剤が開発される見込みは低く、今ある抗生剤を大事に使っていこうという風潮になっており、私も不必要な抗生剤の投与は大いに慎もうと考えております。

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