本日もたくさんの患者様にご来院いただきましたが、冬の皮膚トラブルが急増しているようです。
冬の皮膚トラブルは皮膚の乾燥が原因のことが多いので、是非しっかり保湿していただき、予防していただければと存じます。
さてストーブや湯たんぽなどを使う機会が増えるからだと思いますが、やけども冬に増えます。
やけどの治療で閉鎖療法に伴うトラブルが増えているようなので、少し述べておきたいと思います。閉鎖療法というのは、やけどに被覆剤(傷に貼るシートなど)をつけて、やけどが治るまでそのままにしておく治療のことです。閉鎖療法はある特定の条件では優れた治療効果を発揮しますが、そうでない場合は、やけどを悪化させてしまいます。その特定の条件とは、やけどの症状が安定しており(受傷後少なくとも4.5日は経っている方が良いと思います)、浸出液(つゆ)が少なく、感染がなく、壊死組織がほとんどない場合、ということになります。つまり、受傷してすぐのやけどには閉鎖療法は向かないということになります。
適切でない閉鎖療法は、感染や浸軟(ふやけ)を招き、やけどを悪化させたり、治りを悪くする可能性もありますので、少し注意していただければと思います。
ボーエン病は表皮内の皮膚癌ですが、湿疹や尋常性乾癬とよく似ているのが特徴です。
当院でも数ヶ月に一人はボーエン病の方を診断させていただいておりますが、やはり長い間、湿疹としてフォローされていた患者様が多いのが特徴です。
ボーエン病もあまりに長い時間放置された場合は、浸潤性の癌となりうるので注意が必要です。表皮内にとどまっている限りは、手術で病巣を確実に切除することで完治します。
なかなかボーエン病を患者様自身で診断するのは難しいと思いますが、以下のような特徴があれば、少しボーエン病を疑った方が良いかもしれません。
①湿疹に似た、赤くてガサガサした丸っこい病変がずっと前からあるが、特に増えもしないし消えもしない。
②湿疹といわれたのに痒くない。
③ステロイド外用薬を長くつけているが、いっこうに良くならない。
もし上記の3つとも満たす方がおられれば、一度皮膚科に受診されると良いと思います。
金属アレルギーの検査を希望される方が増えているようです。
金属アレルギーは、ネックレスやピアス、ベルトのバックルのかぶれが有名ですが、歯の治療に使われている合金に対する金属アレルギーが、掌蹠膿疱症や痒疹、異汗性湿疹(手のひらや足の裏に限局する湿疹)、貨幣状湿疹などの治りにくい湿疹の原因となることが知られています。
当院では、金、銀、銅、クロム、ニッケル、コバルト、インジウム、パラジウム、スズ、鉄、アルミニウム、水銀などの金属アレルギーの検査を行うことが出来ます。
金属アレルギーの検査は、パッチテストと呼ばれる方法で行います。金属アレルギーの試薬を含んだテープを二の腕にはりつけ、48時間そのままで過ごしていただきます(防水のテープなので入浴なども可能です)。2日後にご来院いただき、結果を判定します。その翌日ももし可能でしたらご来院いただけるとさらに診断が確実となります。
残念ながら保険が効かず、一項目あたり1000円かかってしまいます。
掌蹠膿疱症やしつこい湿疹に悩まされている患者様は一度金属アレルギーの検査を受けてみても良いかもしれません。
冬に多い病気、というよりは冬(寒さ)に特徴的な病気、といえばいいのでしょうか?あまりにも有名な病気のため問い合わせが非常に多いのですが、それほど頻度は高くない病気です。
寒い日に外に出て風に吹き付けられた際、露出部に蕁麻疹が出てかゆくなる。
冬の寒い日にジョギングをして汗をかいて、そのままにしていたら蕁麻疹が出た。
冷たい水で手を洗ったり食器を洗ったりすると、手に蕁麻疹が出てかゆくなる。
アイスクリームなどの冷たいものを食べたら、唇が脹れてかゆくなる。
といった症状が典型的です。
症状に気がつかないうちに冷たいプールで泳いでショック症状を起こすこともありますので注意が必要です。
なるべく寒冷刺激を避けることが重要となります。通常の蕁麻疹同様、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の内服も効果があります。
中高年の方の寒冷蕁麻疹には、クリオグロブリン血症や骨髄腫、リンパ腫、白血病などが隠れている場合がありますので、精密検査をお勧めする場合があります。
とはいえ、それほど頻度の高い病気ではなく、検査をしてみると普通の蕁麻疹であったり手湿疹であったりすることがほとんどなのです。しかし本当に寒冷蕁麻疹であった場合、症状に気がつかないと、急激な寒冷刺激を全身に受けた場合、重篤な症状を引き起こすことがありますので、注意が必要な病気といえると思います。
マイヤーズカクテルという点滴治療をはじめます。
マイヤーズカクテルというのは、ビタミン、ミネラルをバランスよく、大量に点滴する方法です。
マイヤーズカクテルは、米国メリーランド州のマイヤーズ医師によってはじめられた点滴療法ですが、有効な治療法がない慢性疲労、うつ、片頭痛など患者様をビタミンやミネラルの点滴治療にて治療しておりました。マイヤーズ医師は残念ながら、1984年になくなられましたが、アランR.ゲィビー医師がマイヤーズ医師の遺志を継ぎ、マイヤーズカクテルを再現し、大きな成果をあげました。ゲィビー医師は統合医療で非常に有名な医師です。マイヤーズカクテルは2002年に紹介され、以降、統合医療における点滴療法の標準的な治療法となりました。現在、この点滴は、現代医学のエビデンスに基づき改良され、マイヤーズカクテルとして全米で広がっています。三鷹はなふさ皮膚科では、マイヤーズカクテルを日本人に合うように微調整し、点滴をさせていただきます。
・疲れやすい方
・疲れが抜けない方
・風邪、インフルエンザを早く治したい方
・体の中から奇麗になりたい方
・偏頭痛の方
・気分が優れない方
・アレルギー体質の改善をした方
・慢性蕁麻疹の方
におすすめの点滴です。
最近寒くなってきて、風邪の患者様が増えてきているようですので、風邪の引き始めにマイヤーズカクテルを受けていただければ、回復が早くなると思います。
これだけのビタミン、ミネラグが入っています。是非一度お試し下さい。
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