当院では粉瘤の患者様が、他県からもご来院いただいておりますが、実際、ご来院されると別の病気であったということが少なくありません。
大きさや、皮膚の表面に出来る疾患という類似点から石灰化上皮腫や皮膚線維腫と紛らわしい場合がありますし、何度も炎症を繰り返す、という点から慢性膿皮症との紛らわしい場合もあります.
私は以前から慢性膿皮症という疾患に興味を持っておりますが、頭や首の後ろ、お尻に多い病気であります.粉瘤は皮膚に袋が出来、その中に細菌が感染することで炎症を繰り返すのですが、慢性膿皮症の場合、腫瘍がないにも関わらず、ちょっとした刺激で皮膚が生んでしまうという違いがあります.
お尻に慢性膿皮症が出来る方というのは、ほぼ全員ヘビースモーカーの方で、喫煙が大きな影響を与えていることはほぼ間違いないように思います.
喫煙が血管内の炎症を惹起するという話は以前からありますから、間接的に皮膚に炎症を引き起こしやすい状態を作っていたとしても不思議ではありません。
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