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酒さ(顔が火照る病気)のレーザー治療

酒さという疾患については、以前から強い関心を持ち、何度かブログでも紹介させていただきました。酒さは、顔がほてったり、にきびのような赤い丘疹(ポチポチ)が顔や首に出来きたり、毛細血管拡張がみられる疾患です。
National Rosacea Societyから提唱されている酒さの診断基準は、主症状として以下の1症状以上の存在があげられています。
・一過性の顔面潮紅(顔面がぱっと赤くなること)
・持続性潮紅(ずっと長い間、顔が赤いこと)
・面皰を含まない丘疹と膿疱(面皰とは毛穴を皮脂が栓塞した状態のことでこれがあるとニキビが疑われます)
・毛細血管拡張
もちろん、顔がぱっと赤くなる病気は他にもたくさんありますし、ちょっとした毛細血管拡張は誰にでも起こることなので、上記の主症状を1つ以上満たしただけで、酒さと診断するのは無理があると考えています。副症状などもあわせて慎重に酒さを診断しないといけないと考えていますが、酒さの患者様の数は、以前考えられていた数よりも圧倒的に多いことが分かってきています。顔がずっと赤くてヒリヒリして、ステロイドを付けてもちっとも良くならない方は酒さの可能性が高いと思います。
欧米では罹患率は3〜10%程度程度とされておりますが、日本でも決してまれな疾患ではないと考えております。おそらく、医療者も酒さという疾患の認識が浅く、酒さの患者さまがご来院されても血圧を測定し、採血で肝機能などをチェックして異常がなければ「顔が赤くても病気ではないですよ」とか「顔が少し赤い方が健康的に見えていいですよ」といった対応がなされていたのではないかと推定されます。

酒さの治療は古典的にはミノマイシンなどの抗生剤の長期内服が行われておりますが、もし抗生剤を長く飲むのに抵抗がある方や、抗生剤で十分な効果が得られなかった方にはYAGレーザーフェイシャルをお勧めしたいと思います。少し長くなってしまいましたので、なぜYAGレーザーフェイシャルが効くのかは、次回述べさせていただきたいと思います。

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