8月の手術実績を報告させていただきたいと存じます.
粉瘤78例、ほくろ27例(保険適応のみ)など、計163症例、切除した腫瘍の個数は189例でした。
合併症としましては一例、抜糸後の縫合不全がありました。
本当に申し訳ございませんでした。
無理のない皮膚切開のデザインと抜糸後のご指導、ご案内により力を入れてこのようなことがないようにいたしますので何卒よろしくお願い申し上げます.
耳たぶにしこりやできものが出来ることは比較的多いと思います。
粉瘤やケロイドのことが多いのです。ピアスの孔にそって皮膚が硬くなり肥厚性瘢痕と呼ばれるできものを作ることもあります。放っておいても健康を害することはないと思いますが、できものが大きくなってくると整容的に問題になることがあります。粉瘤の場合は腫れて痛くなることもあります。
耳たぶのできものはなかなか手術をしてくれる施設がない、という話も伺っています。しかし、耳たぶの後ろから切開すれば傷はほとんど目立ちませんし、特に手術が難しい訳ではないですので、お困りの方は気軽にご相談いただきたいと思います.
7月の手術実績がまとまりましたので報告させていただきます。
毛巣洞 3例
粉瘤 86例
ケロイド 2例
皮膚線維腫 5例
ほくろ 26例(保険適応のみ)
脂肪腫 2例
陥入爪手術 4例
その他 32例
計162例でした。
先月より手術件数は減ってしまいましたが、御蔭様で合併症は一例もなく安全に手術を行うことが出来ました。
今月もより小さい傷、美しい傷、痛みの少ない麻酔をモットーに頑張りたいと思います。
粉瘤の臍抜き法による治療に対して、「余った皮膚はどうなるのか?」というご質問をいただいたのでお答えしたいと思います。
臍抜き法とは、粉瘤に小さな穴をあけて、そこから粉瘤を抜き取ってしまう方法で、当院ではよっぽど大きい粉瘤以外はその方法でやらせていただいています。粉瘤を取ってしまうと、そこに空洞が出来、皮膚が余ってしまうことになります。
例えばこの粉瘤を臍抜き法で治療すると
このように皮膚が余ってしまいます。そのため、余った皮膚を切ってきれいに縫い合わせた方が良いのではないか?と考える医師もおられるようです。
しかしその必要は全くなく、特に縫合しなくても1ヶ月後にはきれいに仕上がります。
臍抜き法の真髄は真皮を傷つけないことです。真皮を傷つけなければ、表皮は余ったとしても自然に修正され、ほとんど傷跡は分からないくらいになります。おそらく切って縫い合わせていた場合、もっと長く目立つ傷が残ったでしょう。臍抜き法で真皮を傷つけないというのは繊細な技術が要求されますが、慣れれば特に難しいことではありません。
先日、腰の3cmほどの粉瘤の患者様が来られました。
通常、メスを使った手術方法が選択される場合が多いかと思いますが、粉瘤と周囲の組織との癒着は少なく、傷をなるべく目立たないようにしてほしいとのことでしたので、臍抜き法で治療を行いました。
臍抜き法は問題なく行われ、手術時間は3分程度でした。
術前、術後の症例写真です。術後において傷のあるところも真皮はきちんと保たれていることが分かります。そのため縫合する必要すらあまりないということになります。
臍抜き法は顔面のみに適応するべき、というご意見もありますが、体や手足においても癒着が少なければ問題なく施行することが出来ます。臍抜き法で治療を行った方が、短時間ですみますし、傷も小さくてすみます。
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