ここ一週間ほど、顔のかゆみ(とくに目の周り、口回り)と、肌荒れを主訴にご来院される患者様が急増しております。
「季節の変わり目だから」ということで納得されている方も多いかと思いますが、ここではもう少し掘り下げて考えておきたいと思います。
ここ一週間ほどの肌荒れの原因としましては
①花粉症による影響
②気温の上昇に伴い汗が増えたことによる影響
③紫外線が増えたことによる影響
などが考えられるかと思います。
特に①の花粉症による影響の場合が最も多い様に思います。皮膚に花粉が付くことで発症する花粉症皮膚炎については何度もブログで紹介させていただきました。これまで花粉症になったことがないという方でも花粉症皮膚炎を発症されていることがありますので注意が必要かと存じます。結膜炎や鼻炎の症状がないのに、血液検査をしてみると、確かにスギ花粉に対するアレルギーを持っていることが分かることも多いです。
②の汗による影響や、③の紫外線による影響も、3月上旬ですと軽微かと思いますが、冬の長い乾燥のため、皮膚のバリア機能が低下し、わずかな変化に皮膚が対応できないという可能性もありますので注意が必要かと思います。この時期の肌荒れの患者様は女性に圧倒的に多いのですが、女性の場合は化粧や化粧落としの影響もあり、さらに皮膚のバリア機能が低下が進んでいることが多いため、と考えております。
治療法は、いずれも場合も、少しのステロイド外用薬、適度な保湿、適切なスキンケアという皮膚科の基本的なものとなります。
まだまだ寒い日が続いておりますので、湯たんぽを使用される方が多いようです。寒い日に湯たんぽを布団に入れると暖かくてとても気持ちがいいので、私も好きなのですが、湯たんぽによる低温火傷の患者様を時々拝見いたしますので、使用には少し注意をした方が良いかもしれません。
湯たんぽによる低温火傷は痛みは少ないのですが、かえって深いことが多く、完治までに1〜2ヶ月かかることもまれではありません。後に残ることも良くあります。
やはり湯たんぽが長期間皮膚に接触する位置、例えばふくらはぎの下などに置くのは少し注意が必要と考えております。
湯たんぽは皮膚と直接接触しないか、体を少し動かすと容易に湯たんぽが体から容易に離れる位置に置くのが良いように感じます。
耳垂裂とは、ピアスなどが引っ張られてしまって、耳たぶが裂けてしまい、裂けたまま固定されてしまった状態のことです。いったんそうなってしまうと新しいピアスのあけられなくなりますので困ってしまっている方も多いのではないでしょうか?
耳垂裂になってしまうと「もうどうしようもない」と思っておられる方も多いようですが、手術である程度、元に戻すことが可能です。
手術自体は繊細な操作が要求されますが、患者様の体のご負担は非常に少ない手術で、10分程度で終わります。手術には保険も効きますので、お困りの方は一度ご相談いただきたいと存じます。
昨年末から、皮膚がんの患者様を月に一人くらい診察させていただきいておりますが、「忙しく、診察に行くことが出来なかった」とおっしゃる方が多いです。皮膚がんは初期に発見出来れば、簡単に手術で切除することが出来ますので問題がないことが多いのですが、発見を遅れると、時に重大な結果を招くことがあります。
一人でも皮膚がんにて命を落とす方がいなくなりますように、微力ながら1月13日(日曜日)、午前10時から午後2時まで無料皮膚がん検診を行わせていただきます。皮膚がんが心配な方は気軽にご相談ください。特に予約や、必要な持ち物はありません。所要時間は5分程度で、すべて無料となります。
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