いぼは、尋常性疣贅、脂漏性角化症に分類されますが、本日は尋常性疣贅(=HPVというウイルスの感染症)について述べたいと思います。
比較的、お子さんに多い病気で、足の裏や、手掌によくできます。
「足の裏にたこができた」と言って来院される方が多いです。しかし、表面がカリフラワーのようにざらざらになり、点状出血を伴っていれば、尋常性疣贅との診断に至ります。
治療に関しては、液体窒素で焼くことが最も一般的です。簡便で設備が必要ないため、おそらくどこのクリニック、病院でも治療の第一選択は液体窒素での冷凍凝固だと思います。
ただ、だからと言って、それが絶対的に優れた治療かといいますと、私はそうではないと考えています。
その理由は
1.液体窒素で焼くことで、周囲の組織を傷つけ、いぼウイルスの感染を広げてしまう可能性があること。(これは多くの研究者が指摘していることです。)
2.何度も液体窒素で焼くことで、角質が反応性に肥厚し、徐々に効きにくくなる場合があること。
3.患者さまに強い苦痛を与えること。
があげられます。
三鷹はなふさ皮膚科でも、液体窒素による冷凍凝固術を標準治療の一つとしていますが、その限界やディメリットを考え、治療がうまくいかない方には早めに他の治療に切り替えていく方針としています。
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