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ピコレーザー論文集(タトゥー除去を除く)

ピコレーザーに関する気になる論文をまとめました。

ピコレーザーは1兆分の1秒の単位でレーザーを照射する機械で、タトゥー除去、シミ治療、肝斑治療、シワ治療、ニキビ跡治療に用いられています。今回はタトゥーに関しては割愛致しました。

 

①Efficacy and safety of a novel picosecond laser using combination of 1 064 and 595 nm on patients with melasma: A prospective, randomized, multicenter, split-face, 2% hydroquinone cream-controlled clinical trial.

Choi Yらによると、肝斑に対する1064/595nmのピコレーザーによるトーニングで、患者の顔の半分はピコレーザー(毎週、計5回)+ハイドロキノン2%、逆側の半分はハイドロキノン2%のみの試験を行ったところ、顕著な改善が見られた割合は

ピコレーザー(毎週、計5回)+ハイドロキノン2%を行った群:76.92%

ハイドロキノン2%のみの群:2.56%

で、ピコレーザーによる肝斑への効果が確認されたとしています。

②Safety and efficacy of a novel diffractive lens array using a picosecond 755 nm alexandrite laser for treatment of wrinkles.

Weiss RAらによると755nmのピコフラクショナルレーザーにおいて、1ヶ月に一度4回の試験にて、シワの改善率を測定したところFitzpatrick wrinkle score(シワの程度を表すスコアで世界的にもよく使われる)が平均5.48から、平均3.47まで改善したと報告されています。

施術した医師たちは1ヶ月後97.4%、6ヶ月後89.5%が極めて満足度が高いと答えました。

写真は論文よりお借りしました。

③Evaluation of the safety and efficacy of the picosecond alexandrite laser with specialized lens array for treatment of the photoaging décolletage.

アメリカのWu DCらによると、ピコフラクショナルレーザーでデコルテの光老化(しみ、いぼ、肌質の低下)に対して治療を行なっています。3週間に1回、合計4回の治療で、大部分の患者が満足したと報告しています。

 

④A split-face study: comparison of picosecond alexandrite laser and Q-switched Nd:YAG laser in the treatment of melasma in Asians.

様々な機械を使ってアジア人の肝斑に対するトーニング治療が行われていますが、台湾のLee MCらによると右顔面にQスイッチYAGレーザートーニング、左顔面にピコアレキサンドライトレーザートーニングを使った結果、ピコレーザーの方がより早く、より綺麗に肝斑を治療することができたとしています。

⑤Treatment of Melasma and Post-Inflammatory Hyperpigmentation by a Picosecond 755-nm Alexandrite Laser in Asian Patients

Ye Jin LeeらによるとQスイッチレーザーによるトーニングで反応しなくなった肝斑の患者2名とPIH(炎症後色素沈着)の患者1名に対してピコアレキサンドライトレーザーを照射したところ、改善がみられた報告しています。

⑥A Prospective Split-Face Study of the Picosecond Alexandrite Laser With Specialized Lens Array for Facial Photoaging in Chinese.

Ge Y,らによると中国の患者に対して、当院でピコフラクショナルとして施術しているレンズアレイを使った4回の治療で、小じわ、しみいずれにも効果があったと報告しています。シミよりも小じわに高い効果があったと報告しています。

⑦Picosecond pulse duration laser treatment for dermal melanocytosis in Asians : A retrospective review.

Ohshiro Tらによるとアレキサンドライトピコレーザーの使用でメラノサイト系病変(太田母斑、異所性蒙古斑、蒙古斑)の治療において優れた効果がみられたと報告しています。

⑧Use of a picosecond pulse duration laser with specialized optic for treatment of facial acne scarring.

Brauer JAらによると、当院でピコフラクショナルレーザーと呼んでいる特殊レンズを用いたピコレーザーの治療を、ニキビ跡でお困りの患者20名に6回治療を行ったところ、平均するとニキビ跡のボリュームが24.3%減少したと報告しています。

 

まとめ

印象的なのはピコトーニングによる肝斑に対する効果や、ピコフラクショナルレーザーによるニキビ跡の効果が高く評価されている点です。お困りの方はご相談くださいませ。

 

 

 

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