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保湿の重要性

 本日は保湿について少し書きたいと思います。
 多くの皮膚疾患で皮膚の乾燥は重要な発症因子、増悪因子ですので、保湿は極めて重要です。
 皮膚の乾燥によって発症しうる疾患は、皮脂欠乏性湿疹、小児乾燥型湿疹、皮膚そう痒症の大部分です。
 皮膚の乾燥によって増悪しうる疾患は、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、尋常性ざ瘡(ニキビ)、汗疹(あせも)、小じわ、手湿疹など多数あります。
 ニキビは脂性肌の方がなりやすいのも事実ですが、それとは別に乾燥肌の方になることもあります。ニキビは皮脂分泌の過剰と毛穴の閉塞によっておこりますが、乾燥肌になると角質の配列が乱れ、結果的に毛穴が閉塞してしまうからだと考えております。医師によっては、乾燥肌になると皮脂を分泌しようと頑張りすぎてしまうからニキビができてしまうのだ、と主張する方もいますが、そもそも毛穴の閉塞がないとニキビはできないように私は考えております。
 あせもも皮膚の乾燥によっておこることがあります。あせもは汗孔が閉塞することによって発症しますが、先ほどと同様に肌が乾燥し角質の配列が乱れると、汗孔が閉塞しやすくなるのです。あせもの方によく保湿剤を処方するのはそのためなのです。
 あせもは汗をかきやすい個所にできやすいのではないか、乾燥しにくいところにできるのではないか、と思われる方がいらっしゃると思います。
 確かに少し分かりにくいのですが、乾燥肌とは肌の水分保持能が低下した状態、ととらえると分かりやすいかと思います。つまり肌の水分保持能が低下していれば、汗をたくさん掻いてても、一時的に皮脂が多くあったも乾燥肌ということができます。(この考え方は非常に重要ですので、いずれまた解説したいと思います。)
 これから秋が深まってくれば、皮膚が乾燥しやすくなります。保湿には十分気を配っていただければと存じます。

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