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標準的な治療に反応しにくいニキビ

 現在、ほとんどのニキビは保険適応内の標準治療(抗生剤外用、内服、アダパレン外用、漢方薬など)で、十分な効果が得られるということを書かせていただきました。当院でもおそらく9割以上の患者様は標準治療で十分な効果が得られていると考えております。
 しかし、まれに標準治療だけでは十分な効果が得られない患者様もおられます。
 一つは若い男性に多い、集簇性ざ瘡と呼ばれる重症型のニキビで、顔面、胸などに比較的大きな膿疱が固まってでき、一部ケロイド化することもあります。ニキビというよりも慢性膿皮症の一種と考えたほうが良いのではないかという意見もあります。集簇性ざ瘡の患者様は標準治療だけでは反応せず、標準治療に加え、ステロイド内服、DDS(もともとハンセン病の治療薬として開発されるも、その高い抗炎症作用のため難治性皮膚疾患に応用されている)などを処方させていただきます。ケロイド化を伴うニキビ跡になることが多く、その治療はステロイド局注などを行います。米国ではイソトレチノイン(経口レチノイド)内服とステロイド内服を組み合わせて行います。
 もう一つは、大人の女性のニキビで、アンドロゲンというホルモンの影響が強いとされるニキビです。25歳以上になって増悪し、脂性肌で、下顎を中心にニキビが出来、月経前に増悪するといった特徴があります。日本ではホルモン治療の保険適応が通っていないため、少し治療に難渋することがあります。仕事によるストレスが原因となっていることが多く、ストレスをマネジメントすることが治療の一環となります。月経不順や、多毛、卵巣嚢腫がある場合は、婦人科の医師と相談しながら治療を進めさせていただくとこもあります。

ニキビについてもっと知りたい方はこちらをご参照ください。

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