皮膚が膿みやすい体質の方がいらっしゃいます。「膿む」というと、通常は細菌による急性の感染症をさすことが多いのですが、それが長期間、慢性的に続くことがあり、慢性膿皮症と呼ばれています。
慢性膿皮症は頭皮や、お尻、脇などの多く見られます。頭皮やお尻などにおできが出来て治りにくいとか、何度も繰り返し、切開を繰り返している方は慢性膿皮症を疑っても良いかもしれません。慢性膿皮症は通常、細菌の感染を伴っているので、感染症の一種と考えても良いのですが、治りにくい細菌が感染しているからというよりは、むしろ体質の方が原因のことが多いです。
大人になっても深いニキビが治らない、背中や胸に深いニキビがたくさん出来てしまう、という場合も慢性膿皮症を考えても良いかもしれません。
その体質は遺伝的な要因も大きいのですが、喫煙、虫歯、副鼻腔炎(蓄膿症)などが原因となっていることも多いです。
皮膚が膿みやすい方、おできが出来やすい方は、まずは禁煙と虫歯の治療をお勧めしたいと思います。
本日のレーザーの研究会で、Nd:YAGレーザーを当院ではニキビ痕の治療にNd:YAGレーザーを頻用しておりましたが、ニキビそのものの治療にもNd:YAGレーザーが有効の報告されておりました。Nd:YAGレーザーにアクネ菌(ニキビ菌)を殺菌する効果と、炎症を起こしている皮脂腺を破壊する効果のためのようです。報告ではかなり優れた成果が得られておりました。
この治療の優れている点は、 副作用や、ダウンタイムがほとんどない点と、レーザーを月に1回受けるだけで、その他の併用治療が必要ないという点です。塗り薬を付けるのが面倒な方、塗り薬の治療で良くならなかった方、とにかく早くニキビを良くしたい方、ダウンタイムが気になる方に、おすすめしたいと治療法だと思います。
ニキビについてもっと知りたい方はこちらをご参照ください。
本日午後は予約の患者様の手術日とさせていただいていますが、たくさんの手術とレーザー治療をさせていただく機会に恵まれました。
5名の患者様の手術(計10カ所)と、6名の患者様のレーザー治療を担当させていただきました。当たり前のことですが、患者様に取っては一生の傷と思い、1針、1針、丁寧に縫わせていただきました。
手術で多いのは、粉瘤の切除、脂肪腫の切除、ホクロの切除、巻き爪手術などです。レーザー治療で多いのは、シミの治療、レーザーフェイシャル、ニキビの陥凹性瘢痕(クレーター)のレーザー治療です。とくにニキビの陥凹性瘢痕(クレーター)はあまり有効な治療法が無いと思われていますが、レーザー治療にてかなりいい結果が得られていると自負しておりますので、もしお困りの方がいらっしゃればご相談いただきたいと思います。
患者様からの要望の非常に多かったトレチノインクリームがようやく満足のいくものが出来たので販売を開始したいと思います。
これまでのトレチノインクリームは小じわ、シミといったアンチエイジングを目標としたクリームで、患者様からも好評だったのですが、油脂分が多く、ニキビの患者様にはやや不適であるという問題がありました。
しかし油脂分を減らしすぎるとトレチノインの刺激が強く出過ぎるという何点があり、バランスに苦慮していたのですが、試行錯誤の結果、満足いくものが出来たと感じております。
通常の治療でなかなか良くならなかった方も多いかと思いますが、それは日本で保険の範囲内で使えるレチノイドが一種類で濃度も一つ(ディフェリンゲル)しかなく、ディフェリンが効かなければすぐに治療が行き詰まってしまうからです。
トレチノインは世界的にはニキビ治療の代表的なレチノイドの一つで、濃度は当院で調整ができるため、患者様の症状に合わせて濃度を調節することが可能なのが強みです。そのため、今までニキビの薬を使っても効かなかったという患者様には是非一度使っていただきたいと思います。
ニキビについてもっと知りたい方はこちらをご参照ください。
レーザーフェイシャルとは、毛穴や小じわ、くすみの治療といったお顔の様々なお悩みに顔の脱毛効果も期待できる画期的な治療法です
顔全体に弱めのレーザーをシャワーのように大量に照射してします。従来のレーザーは非常に強力であったため、効果は抜群でしたが、かさぶたになってしまいどうしてもダウンタイムが7日~10日必要という問題点がありました。また顔全体に充てることは到底できず、ピンポイントの治療だけしか行えませんでした。その点を改良し、顔全体にレーザーを当てることができ、顔全体の肌質を改善できるようになったものがレーザーフェイシャルです。レーザーは一回あたり2000~4000発という大量のレーザーを顔全体に照射します。一発ずつのレーザーは弱めなので、痛みはそれほどありません。
数時間、顔の赤みが持続する場合がありますが、当日よりお化粧をしていただけますし特に行動の制限もありません。
レーザーは
アレキサンドライトレーザーフェイシャル(755nmの波長)
もしくはNd:YAGレーザーフェイシャル(1064nmの波長)
を患者様の症状に合わせに使い分けるもしくは、同時に使います。
アレキサンドライトレーザー:
アレキサンドライトレーザーは主にメラニンと反応するレーザーです。
治療の対象となるシミやくすみ、毛穴のメラニン色素にレーザーを照射することで起こる熱エネルギーにより、しみやくすみの原因となっているメラニンを破壊するという治療です。この治療方法により、しみやくすみ、毛穴の黒ずみを目立たなくさせることができます。またアレキサンドライトレーザーは脱毛でも良く使われるレーザーなので、うぶ毛の脱毛にも効果があります。
Nd:YAGレーザー:
Nd:YAGレーザーは、メラニン、ヘモグロビン(血液の主成分で赤ら顔の治療のターゲットになります)、水分と反応するレーザーです。アレキサンドライトレーザーよりも深部にまで達します。
繊維芽細胞と呼ばれるコラーゲンを産生している細胞に熱刺激を与えることで、その働きを活性化させ、コラーゲンの産生を促します。その結果、小じわ、ニキビ跡を改善させます。また毛穴に照射すると毛穴に含まれる水分と反応し、エネルギーが熱に変換されることで毛穴の収縮を促し、毛穴の開きを改善させます。
現在三鷹はなふさ皮膚科ではレーザーフェイシャルの特別企画を行っておりますので、毛穴の開きやお顔のうぶ毛にお悩みの方、顔全体の肌質感を若返らせたい方は是非一度試していただきたいと思います。
※掲載内容・料金は更新時点での情報の場合がございます。最新の内容、料金は各院へお問合せください。