先週末頃から急に暑くなってきた影響と思われますが、あせもの患者様が急増しています。
お子様はもとより大人の方も何人かあせもでご来院されました。
あせもになりやすい方の特徴ですが、元々、乾燥肌のある方、湿疹ができやすいデリケートな方に多いとされています。
なぜかと言いますと、そういった方は、皮膚にわずかですが炎症があり、表皮(皮膚の上層部)がやや浮腫んでいて、汗腺が詰まりやすくなっているからではないか、と考えられています。
やはり暑い季節でも適度に保湿し、皮膚のコンディションを整えておいた方が良いようです。
特に乾燥肌が高度な方を除いては、さっぱりした乳液やローションで十分と思われます。
ここ数ヶ月込んでる日が増えており、患者様の待ち時間が長くなってしまい、とても申し訳ない気持ちでいっぱいだったのですが、当院で勤務してくれるスタッフの数をさらに増やし、混雑緩和を行うことといたしました。
ゴールデンウィーク明けよりスタッフの数が増え、患者様の治療をより効率的に、より時間をかけて行うことが可能になる予定です。
もう少しお時間をいただければ幸いと存じます。
待ち時間をいただいてしまった患者様におかれましては本当に申し訳ありませんでした。なるべく待ち時間が短縮しますようにスタッフ一同全力を尽くす所存ですので何卒よろしくお願いします。
男性でも美容診療を受けられる方が増えております。
ステロイド外用薬というと何となく怖い印象をお持ちの方がおられるようですが、そもそも皮膚科で使うステロイド外用薬で使われるステロイドというのは、何なのかを知っておくと便利なように感じますので報告させていただきたいと思います。
おそらくステロイドと聞くと
・オリンピックで禁止されている薬剤
・使うと筋肉がムキムキになるけど、あとで体がぼろぼろになってしまう。
・使うと性格が狂暴になってしまう
という「ステロイド」を連想される方も多いのではないでしょうか?
そちらのほうのステロイドは、テストステロン、すなわち男性ホルモンに近いホルモン類似物質で、皮膚科で使うステロイドとは何の関係がありません。
皮膚科で使うステロイドというのは副腎という腎臓の少し上にあるソラマメの形をした臓器から作られる糖質コルチコイドというホルモンと似た作用をする物質です。糖質コルチコイドは血糖値を上げたり、日内リズムを整えたり、炎症を抑えたりといった作用があり、体にとっては不可欠なホルモンです。
皮膚科では糖質コルチコイドの作用のうち特に炎症を抑える作用に注目し、湿疹などの皮膚炎を抑えるときに使います。体内に入ると分解されるように設計されているものもあり、適切に使用する限り全身的な副作用はあまり問題になりません。
怪我をするとすぐに絆創膏を貼るという治療方法が思い浮かびかと思います。最近はハイドロコロイド素材の優れた絆創膏(キズパワーパッドなど)が出来てきており、治療の選択肢が広がっています。それ自体はとても良いことだと思いますが、使い方を失敗されて傷を悪化させる方もおられるので、意外と難しいのが絆創膏の使い方であると考えています。
まず、傷が汚れていたり、感染している場合(膿が出ていたり、黄褐色の壊死組織が付着していたり、周囲が赤く晴れ上がっていたり、悪臭がする場合)は絆創膏の使用をやめておいた方が良いと考えています。そういった場合に絆創膏を使用しますと、細菌を絆創膏の中に閉じ込めてしまうことで、細菌の繁殖を促し感染を悪化させてしまいますので注意が必要です。
また、すぐに絆創膏からつゆが漏れだしてきてしまう場合も、注意が必要です。その場合はこまめに絆創膏を取り替えるか、ガーゼなどのその他の治療に切り替えた方が無難です。つゆが漏れだしているということは絆創膏の吸水能を超えてしまっているということなので、傷がふやけてしまい、感染の原因となったり、傷の治りを悪くさせる原因となってしまいます。
また絆創膏をしていても多くの場合は定期的に(最低でも1〜3日に1回程度)はキズを石けんで洗う必要があります。
さらに、真皮より下の層にまで至る深い傷の場合はそもそも絆創膏の治療の適応外となります。
もちろんハイドロコロイド素材を含む絆創膏による治療は簡便で非常に良いものだと思うのですが、適応をきちんと選ぶのは意外と難しいように思います。迷う場合は、医療機関を受診された方が無難なように感じます。
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