サンフランシスコで行われていた、PDA 69th Annual Meeting http://pacificderm.org/annual-meeting/
に参加してきました。日本人は私一人でした。
色々と学んだことは多かったのですが、特に印象的なのはアトピー性皮膚炎の治療が大きく変わりそうだ、という点です。
すでにアメリカではアトピー性皮膚炎に対しては、Dupilumabという生物学的製剤が保険適応を有しています。DupilumabはIL-4とIL-13に対するモノクローナル抗体で、ステロイド外用薬を使ってもなかなか良くならない患者様にものすごく効果があることが分かっています。
さらにLebrikizumab、Nemolizumabが承認待ちとなっています。さらに抗IgE抗体という本命の薬剤も治験中です。これらはすべて注射薬です。
7年ほど前に、乾癬に対して生物学的製剤が使われ始めてきた時と状況が非常に似ているように思われます。
現在、乾癬に対しては日本でも6種類の生物学的製剤が保険適応を有し、それ以前と比べると治療が、大幅に進化し、高額化しました。
アトピー性皮膚炎でもまさにそういう状況が起こるわけです。アメリカを見てきた印象でいうとほぼ間違いなくそうなるという感じがしました。
これからは、ステロイドや既存のネオーラルを使ってもなかなか良くならない患者様には生物学的製剤を使って一気に治療しましょう、という流れになりそうです。
外用薬に関しても、ステロイド、タクロリムス(プロトピック)だけでなく、CrisaboroleというPDE4阻害薬がFDAの承認となり、新たな外用薬として注目を集めています。
以上まとめますと、アトピー性皮膚炎の治療が大きく変わろうとしている、高額化するが、難治性のアトピーも一気に治療することが可能になりそう、ということになります。
さらに化膿性汗腺炎(膿皮症と呼ばれていた疾患です)に対しても、生物学的製剤が試験的に投与されて、大きな成果を上げています。今後は手術ではなく、生物学的製剤がメインになるかもしれません。
今後、それ以外の難治性の皮膚疾患に対する生物学的製剤の適応は一気に広がりそうです。それに伴い一気に治療費も高額化することでしょう。今、皮膚科は岐路に立っていると言えそうです。
各院の夏季休暇を再度お知らせ致します。
三鷹院 | 2017年8月17日~24日まで |
新座院 | 2017年8月20日~27日まで |
国分寺院 | 2017年8月17日~24日まで |
久我山院 | 2017年8月16日~23日まで |
院によって夏季休暇の日程が異なります。
またメールの問い合わせについても夏季休暇中はご返信が出来かねますので
ご了承ください。
プラセンタの効果について、皮膚科領域で探せる限り論文を調べましたので、ご報告しておきます。
①シワに対して、内服のプラセンタが、一応、比較試験で効果があったとの報告があります。ただし2重盲検試験ではありません
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24313619
②プラセンタエキスが、メラノーマ細胞のメラニン産生や、酸化ストレスから守ったというデータです。どうして正常のメラノサイトで実験しなかったのか?など不明な点が多いデータです。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25435062
③プラセンタエキスが人の線維芽細胞(コラーゲンやエラスチンを作る細胞です)を活性化させた、とういうデータです。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18528587
④毛のないマウスの皮膚をプラセンタエキスや内服コラーゲンが、紫外線から守ったというデータです。シワの形成や、ゴワゴワになるのを抑えたとのことです。ヒトでも同じ結果になるのか気になります。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4662365/
その他、マウスの傷の治りを早めるといったようなデータも幾つかありました。
実際に人で実験したのものは①だけなんですよね。
①はオープン試験といって、患者様自身が、偽薬を飲んでいるか、プラセンタを飲んでいるかわかるので、プラセボ効果を否定できないので、十分な実験結果とは言えません。
今後に期待したいと思います。
新座院では8月10日~
遠隔診療がスタート致します。
遠隔診療とは、クリニックに来院しなくても
予約をすれば、専用サイト、アプリにて診療が受けられるようになるサービスです。
忙しくて中々時間がなく診察が受けられない患者様や
遠方から何度も足を運ぶ事が難しい患者様などのご負担を少しでも軽く出来ればと存じます。
順次、このHP上からも専用サイトへ飛べるよう設定中ですので少々お待ちください。
遠隔診療で可能な内容ですが、
・一般皮膚科・小児皮膚科
乾燥肌や手荒れなどの症状の比較的軽い方
アトピー性皮膚炎、乳児湿疹、ニキビ、蕁麻疹、水虫で症状が安定している方。
各検査の結果だけ聞きたい方
・皮膚外科
粉瘤、ほくろ、脂肪腫などの手術のご相談、カウンセリング
手術後の経過観察、今後のフォローアップ
手術時に検査機関に出す病理結果の確認
・美容皮膚科
シミ治療、シワ治療、たるみ治療、レーザー脱毛などの施術前のご相談、カウンセリング
AGAの相談、処方
施術後のフォローアップ
【予約料】
1,500円
【美容初診料】
2,000円
【セカンドオピニオン】
10,000円
上記が通常の診察料金に加算されますのでご注意ください。
尚、クレジットカード決済にてお支払い頂けます。
疑問点などございましたら、新座はなふさ皮膚科まで
お問い合わせください。
新座はなふさ皮膚科:048-483-8723
新座院限定!遠隔診療始まります!!
しわ取り注射専用の情報サイト立ち上げました。
【メディア情報】日刊アメーバニュース(美レンジャー提供)にて解説しました。
【メディア情報】笑うメディアクレイジーにて解説しました。
脱毛料金改定しました!
【メディア情報】スーパーJチャンネルにて解説致します。
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比較的日本では新しい抗アレルギー薬のデザレックスとビラノアについてご説明したいと思います。
デザレックス、ビラノアは仲良く2016年11月18日に販売されています。
どちらもアレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚掻痒症)に伴う掻痒に適応があります。
共通しているのはどちらも1日1回でよく、眠気の副作用がほとんどなく、効果が従来のもの以上で、腎臓や肝臓への負担が少ないといった特徴があります。
現在の抗アレルギー薬のトレンドを押さえたものと言えます。
デザレックスは1日1回いつ飲んでもいいのに対し、ビラノアは1日1回’空腹時’に飲む必要があります。
飲み合わせに関しては、デザレックスがエリスロマイシンと併用注意
ビラノアがエリスロマイシン、ジルチアゼム、ケトコナゾール、グレープフルーツに併用注意
となっています。
理論的には即効性はビラノアの方がいいようです(Tmaxが1時間)
ビラノアは15歳以上、デザレックスは12歳以上で飲めます。
効果はビラノアの方が強いかも、という話があるようですが、この2剤での比較試験はなく、それほどの差でもないと思われますので、体質に合う方を選ぶことをお勧めしたいと思います。
※掲載内容・料金は更新時点での情報の場合がございます。最新の内容、料金は各院へお問合せください。