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敏感肌に対する考察

 敏感肌について(俗説も含め)少し考察したいと思います。
 まずは敏感肌について定義をしなければなりませんが、現時点では自己申告によるところが多く、完璧な定義は存在しないようです。
 本項目では敏感肌を「何らかの理由により慢性的に皮膚のバリア機能が低下し外的な刺激に対する抵抗力が落ちた状態」と定義したいと思います。
 女性を中心に敏感肌の方が増えているようですが、その増えている原因として俗説も含め
1.洗顔のし過ぎ
2.化粧品により皮膚を過保護にしすぎた結果
3.化粧品の成分が非常に多岐にわたるためどうしてもかぶれてしまう方がいる
4.そもそも化粧品が角質のバリア機能を低下させる
5.食生活の変化
6.ストレスの増大
7.環境汚染の結果
8.大気が乾燥しているため
などがあげられているようですが、非常に複雑で一概にどれが原因とは言えないようです。(上記で挙げた原因は、一般的に言われているもので、私の意見ではありません)。
1.洗顔のし過ぎ
 洗顔のし過ぎにより敏感肌になっている方は実際におられます。一日に何度も石鹸やクレンジング剤で洗顔していると皮脂膜まで洗い流してしまい、結果、皮膚のバリア機能を低下させることも起こりえると考えています。
2.化粧品により皮膚を過保護にしすぎた結果
 確かに、常に日焼け止めクリームをつけている方が急に比較的強い紫外線を浴びれば皮膚炎をおこしうると思います。また常に保湿クリームをつけている方が急にやめると乾燥してひりひりしてしまうこともあるでしょう。ただ、それを過保護にしすぎた結果である(つまり化粧品が悪者である)と言えるのかは微妙なところだと思います。
3.化粧品の成分が非常に多岐にわたるためどうしてもかぶれてしまう方がいる
 これは事実と思われます。どんな成分でもかぶれてしまう方がおられます。かぶれの治療薬にかぶれる方もおられるくらいです。ただ、かぶれてしまえば、その化粧品もしくは薬剤をやめるのが普通なので、慢性的なバリア機能の低下を招くかどうかは疑問を感じます。
4.そもそも化粧品が角質のバリア機能を低下させる
 化粧品中に含まれる界面活性剤が皮膚のバリア機能を低下させるとする説があります。昔の化粧品では有り得たでしょうが、現代の化粧品ではどうでしょうか?現代の化粧品は肌に刺激の極めて少ない界面活性剤が使われています。もしこの説が正しいとすると化粧品は使わないほうがいいということになり、少し極端な説に感じます。
5.食生活の変化
 食物アレルギーを起こしやすい食品を多く摂取するようになったから、ということでしょうか?
 食物アレルギーが皮膚のバリア機能の低下を招くことはありますが、主に乳幼児期の場合ですので大人の場合はどうでしょうか?少し疑問に感じます。
6.ストレスの増大
 ストレスの増大で敏感肌になることはありうると思います。ストレスに伴い体内でグルココルチコステロイドの分泌が増し、皮膚の抵抗力が落ちてしまう可能性があります。またストレスに伴い皮膚を擦る、掻くといった行動が増してしまう方も多くおられますが、擦る、掻くという行為は皮膚のバリア機能を低下させてしまいます。
7.大気汚染の結果
 具体的にどの物質が原因なのか分からなければ説得力に欠けます。確かに、アレルギーの原因となるスギ花粉などの飛沫量は以前よりも増えています。
 他にもアレルギーの原因となる大気中の物質が増えているのかもしれません。
8.大気が乾燥しているため
 ありうると思います。都会の大気は江戸時代と比較して乾燥してることがわかっています。乾燥肌は敏感肌に直結しますので、この説は説得力があるように感じます。
 以上少し雑多ですが、敏感肌について考察してみました。
 

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