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ニキビに似た病気

 ニキビ(尋常性ざ瘡)は診断は容易と思われていますが、似た病気がいくつかあり、注意が必要です。ニキビの治療をいくら行っても、良くならないということでご来院された方を検査すると、ほかの病気であったということをしばしば経験します。
 似た病気としては、酒さ(第Ⅱ病期)、LMDF(顔面播種状栗粒性狼瘡)、EPF(好酸球性膿疱性毛包炎)などがあります。特に酒さは決して珍しい病気ではありません。
 いずれも、そんな病気があったなんて知らなかったという方がほとんどだと思われますので、ニキビと思い込んで治療される方が多いようです。抗生剤やディフェリンをいくらつけてもよくならないという方は、少し他の疾患を疑って、ご来院いただいた方がいいかもしれません。

ニキビについてもっと知りたい方はこちらをご参照ください。

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ディフェリンの勉強会に行ってきました。

 本日はディフェリンの発売3周年を記念した勉強会に行ってきました。
 ディフェリンというのは、レチノイドの一種で、レチノイドの中だと唯一保険適応が認められている薬剤です。ニキビに治療には、抗生剤の外用、内服、ホルモン剤の内服、漢方薬の内服、ケミカルピーリング、光線療法など様々な治療法がありますが、ほとんどのニキビの患者様にはレチノイドを治療の軸とするべき、と欧米の教科書では明記されております。
 そのため、当院でもレチノイド(必然的に日本ではディフェリンになります)をよく処方しておりますが、今回以下の二点が問題視されておりました。
1、最初の二週間に、ヒリヒリ感、乾燥などが出現し、途中でやめてしまう患者様がいる。
2、明らかに効果が実感できるまで、6週間くらいかかるため、途中でやめてしまう患者様がいる。
 当院では、最初にヒリヒリ感、乾燥が出現すること、その場合の対策を詳しくご説明しておりますので、あまり1は問題にならないかと思いますが、2に関しては少し注意が必要と感じました。
 通常は、レチノイドと抗生剤を組み合わせて治療を行いますので、レチノイドが効いてくるまでの間は抗生剤の効果で凌ぐ、という方法が一般的ですが、それでも明らかな改善が見られるまでは、4~6週程度の時間が必要な場合もあるため、そのことは最初にはっきり申し上げていたほうが誠実な対応といえると考えました。
 あともう一点、私が考える問題点ですが、欧米の教科書にはあるレチノイドで効果が不十分な場合は、他のレチノイド、もしくはより濃いレチノイドを使うようにと推奨されています。日本では保険適応で使えるレチノイドが一つしかありません。(めったにないことですが)それで効かなければ手詰まりとなってしまいます。ぜひ、より濃いレチノイド、もしくは他のレチノイドの保険適応が早めに通ることを期待したいと思います。

ニキビについてもっと知りたい方はこちらをご参照ください。

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ニキビと食事の関係について

 「どのような物を食べるとニキビになりやすいのか?」とよく聞かれるのですが、なかなか一筋縄ではいかない問題です。
 当院のQ&Aでは「食品添加物を多く含むもの、動物性脂肪を多量に含むものは避けた方が良いという説があります。そのほか糖分を多く含むお菓子などもニキビを悪化させるという説もあります。」と書かせていただいています。
 CLINICAL DERMATOLOGY(Thomas P. Habit著)という本を読んでいたら興味深いことが書かれていたので紹介させていただきます。
 「西洋化されていない、パプアニューギニアのキラバン島に住む方々や、パラグアイの狩猟・採取して生活されている方々はニキビができないという事実があります。
 この事実により、西洋化された食事、特にすぐに糖に分解される炭水化物(ベーグル、ドーナッツ、クラッカー、キャンディー、ケーキ、ポテトチップス)の多量摂取がニキビの原因になりうることが示唆されます。つまり血中の糖の濃度が急速に上がるとインスリンの分泌が増え、そのほかのホルモンに影響を与え、皮膚に過剰な油分が増えニキビが増える可能性があります」
 と書かれています。一時低インスリン食がもてはやされましたが、低インスリン食はニキビにもいいということが言えるかもしれません。
 西洋化されていない食事というと玄米や野菜、海藻、根菜類を中心とした伝統的な和食が思いつきますが、それはニキビの改善につながるかもしれません。

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ニキビの保湿について

 肌が乾燥すると皮脂腺が頑張りすぎてニキビが出来やすい、という説がありニキビが出来るといつも以上に頑張って保湿クリームやファンデーションをつける方がおられます。
 その説は面白味があり、一見すると論理的なので、多くの方に知られているようです。さらに言えばコマーシャリズムに合いやすい説だったのかもしれません。
 しかし現実的には乾燥肌のためにニキビになっている方はそれほど多くなく、過度な油分の塗布はニキビを増悪させてしまいます。過度な油分の塗布は、それ自体が毛穴を閉塞させてしまいますし、洗いすぎで毛穴を痛め、ニキビになることもあります。
 ニキビのできている部位には、化粧水、乳液などの軽めに保湿にとどめておいたほうがいい結果になることのほうが多いと思います。
 特に思春期のニキビにはほとんど保湿は必要ないと考えています。

ニキビについてもっと知りたい方はこちらをご参照ください。

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ニキビ治療の方針について

  当院ホームページにニキビ治療の一般的なことが書かれていますが、少し補足したいと思います。
 ニキビ治療というとピーリングを思い浮かべる方が多いと思いますが、当院ではニキビ治療の第一選択としてピーリングを選択することはあまりありません。
 というのは、以前は、ニキビ治療に対して抗菌薬の外用や抗菌薬の内服しか有効な治療は無く、毛穴の閉塞を解除するためにはピーリングを行うしかなかったのですが、現在では保険適応内で、アダパレン(ディフェリン)の処方が可能となったからです。ディフェリンはピーリング同様毛穴の閉塞を解除してくれる作用があります。
 もちろんピーリングを行ってもいいのですが、ピーリングは保険外治療で、保険治療と同時に行うことが出来ません。国が禁止している混合診療となってしまうからです。
 そのため当院では、ニキビ治療の第一選択は保険治療とし、どうしても治療に反応しない場合、保険外治療行う方針としています。(大部分の症例では、保険治療内で十分な効果を上げていますので、保険外治療を行うことはあまりありません。)
 ではピーリングはダメかというと、そんなことはありません。当院で採用しているGAによるピーリングは、角質を溶かす作用は弱いのですが、表皮細胞に存在する受容体に作用し、細胞の増殖や分化を促進し、皮膚を若返らせる作用があることが分かってきました。
 当院ではその作用に注目し、むしろニキビ痕の治療や、くすみ、小じわの治療にピーリングを活用しています。

ニキビについてもっと知りたい方はこちらをご参照ください。

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