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アトピー性皮膚炎におけるTARC値の意義

 アトピー性皮膚炎の患者様に血液検査でTARCという値を1ヶ月に一度検査することが認められております。TARC値はアトピー性皮膚炎の病勢を反映し、先月よりTARC値が下がっていればアトピー性皮膚炎の病勢は低下していると言えますし、逆にTARC値が上がっていればアトピー性皮膚炎の病勢は上がっているということになります。
 私も初めてこの検査のことを知ったときは、「アトピー性皮膚炎の病勢は痒みと、湿疹の範囲などを診れば分かるのに、どうして採血が必要なのか?」と思われるかもしれません。しかしよく調べてみると、TARC値が上がっている患者様は、一見症状が落ち着いているようでも、アトピー性皮膚炎を再燃してしまう可能性が高く、逆にTARC値が下がっている患者様は、一見症状が悪化しているようでも落ち着いてくる可能性が高いということが分かります。
 アトピー性皮膚炎の症状は日々変化し、診察日のポイントで症状をとらえても本当の病勢をとらえているとは限りません。たまたま診察日は調子が良かった、などということは良くあることです。
 TARCを測定することで、本当の病勢を評価出来る可能性が高いため、当院でもこの検査を取り入れ有効活用しております。「本当に良くなっているか分からなくて治療のモチベーションが上がらない」、というような患者様に特にお勧めしたい検査方法です。
 

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