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なかなか治らない手湿疹の原因について

 手湿疹は多くの場合、水仕事を長く行う方に出来やすく、洗剤などで手の皮脂膜や角質の保湿成分が洗い流されることで、皮膚のバリア機能が低下することにより発症します。
 また、美容師さんなど化学薬品をたくさん扱う方の場合は、薬品にかぶれて手湿疹を発症することがあります。
 しかし中には「水仕事はしない」、「化学薬品を扱わない」のに、手湿疹を発症し、なかなか治らない方もおられます。その場合の考えられる原因については以下の物質についてのかぶれが疑われます。
 ニッケル(ドアノブ、はさみ、調理器具、髪留めなどに使われています。)
 重クロム酸カリウム(セメント、革製品などに使われていましたが、最近はあまり使われていないとのこと。)
 ゴム(ゴム手袋、ホース、ベルト、コードなどに使われています。)
 香料(化粧品、石鹸、市販の塗り薬などに使われています。)
 ホルムアルデヒド(接着剤、防腐剤、建築機材などに使われています。)
 ラノリン(皮膚のクリーム、潤滑剤、プラスチックなどに使われています。)
  
頻度的にはそれほど多くはないのですが、難治性の手湿疹で原因がはっきりしない場合は上記の物質などでかぶれている可能性を考え、検査をし原因を追究していったほうがいいと考えています。

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