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エビデンスとは?

エビデンス、という言葉が医療関係者の間ではよく使われています。Wikiで調べると証拠・根拠、証言、形跡という意味と書かれています。

我々、医者にとっては、エビデンスというのは、極めて重要な意味を持ちます。
ある治療が効果があるのかないのか?、そしてそれを裏付ける根拠(=エビデンス)があるのかないのか?そしてその根拠(=エビデンス)のレベルは何なのか?ということになります。

エビデンスにもレベルがあり、最もレベルが高いものは、ダブルブラインド試験(二重盲検試験)といって、医師、患者さま、ともに自分が何の治療をしているのかわからない状態で、比較試験を行う、という試験を痛快したものです。その試験で、効果あり、とという判定がなされ、さらに追実験を行っても同様の結果が得られているものが、最もエビデンスレベルが最も高く、「患者さまに積極的に推奨すべし」という話になります。

逆に、5名の患者さまで〇〇の治療を行い、皆さんにすごい効果がありました!という論文を見ると、「すごい!」となりがちですが、そんなことはなくエビデンスレベルは極めて低く、効果があるという裏付けにはなりません。これらを症例報告レベルと呼んだりすることもあります。

マウスで素晴らしい効果がありました!とか、人の皮膚細胞で効果がありました!という論文に関しては、それ以下で、安全性、効果ともに、全く未知数、ということになります。

すなわち、エビデンスあり、と聞くと、凄そう、信頼できそう、と思ってしまうのですが、実はエビデンスにもレベルがあり、その治療のエビデンスのレベルが低く、効果があるという学術的な裏付けが全くないものも結構ありますので、注意が必要です。すごく有名な治療でも症例報告レベルのことはよくあります。特に美容医療の業界では、そのようなことが多々ありますね。

FDAや厚労省認定のものは大概、エビデンスレベルが高いです。

当院、および当研究会では、エビデンスレベルが高いもののみを扱うように意識し、変革してまいります。

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バレていい施術とバレてはいけない施術

美容皮膚科の施術の中にはバレていいものと、そうはいかないものがあるように思われます。

私個人としては、どの施術も綺麗に若々しくなれるのであれば、バレてもいいと思いますし、私自身に施術したものを自分でブログに掲載していたりもします。

 

しかし、現時点では美容皮膚科の施術に関しては、基本的には知り合いにバレない方がよく、こっそりやった方がいい、というものもあると感じています。

 

シミ治療、アザ治療、ニキビ治療は知り合いにバレてもほぼ問題ないでしょう。

ほくろ除去になってくるとやや怪しく、コミュニティによってはバレない方が好ましいという場合もあるようです。お子さんであれば学年の変わり目にほくろ除去を希望される方が多く、理由を聞くと「友達にバレたくなかったから」という答えが返ってくることもしばしばあります。

注入系、すなわち、ヒアルロン酸注入やしわ取り注射となると、一気にバレない方がいい、という感じになります。

理由としてはやや曖昧で、ヒアルロン酸もしわ取り注射も半年から2年ほどで元に戻りますし、特に顔の形を変えているわけではありません。そういった意味では、完全にシミやほくろを取りきる治療の方が、可逆性という点ではハードルが高いはずです。

理由はさておき、ヒアルロン酸、しわ取り注射の場合は、バレていいことはほとんどなく、いかに自然に仕上げるか、というのが大きなポイントになってきます。

眉がつり上がっているとか、頬が異常に盛り上がっているとか、唇の厚さがやたらと目立つとか、額、目尻に全くシワが入らないとか、顎だけ尖っているとか、涙袋がやたらと目立つ、といった感じというのは、意外に他人からは分かりやすく、基本的にはあまりいい印象を持たれませんので、注意が必要かと思います。

当院では「自然さ」にこだわった注入を行っています。是非一度ご相談ください。

化膿性汗腺炎とは?

化膿性汗腺炎とは、あまり聞きなれない疾患かと思いますが、現在、米国などでは割と話題になっている疾患かと思います。

これまで「膿皮症」などと呼ばれていた疾患ですが、「膿皮症」という病名が曖昧すぎるため、化膿性汗腺炎という病名が出てきたものと思われます。

化膿性汗腺炎(膿皮症)というのは割とありふれた疾患で外来でも1日に数人拝見することもあります。粉瘤やケロイドと間違えられていることが多いです。皮膚が膿んで、皮下に空洞や瘻孔を作り、痛くてジュクジュクした膿瘍を作ります。

お尻や首の後ろ、脇などに発症することが多いです。

半年に一回くらいは暴れ出し、腫れて、ジュクジュクし、痛み出します。

治療に関しては、実は明確なエビデンス、ガイドラインというものはなく(!)、ある意味、オーダーメイドで治療していかなければいけません。日本ではビブラマイシンやミノマイシンの治療を行われていますが、もちろん不十分で、さらに強力な治療が必要になります。

海外では、ダラシンとリファンピシンの2剤で治療したりしますが、日本では保険は効きません。イソトレチノインや生物学的製剤も試みられていますが、同様に保険は利かず、厚労省の認可すら下りていません。

現状、日本では、現実的には手術療法しかありませんが、手術でも取り残すと再発してきますので、一筋縄ではいきません。かといって完全に取りきろうとすると、無理な手術になってしまう可能性もありますし、植皮をする場合は数週間の入院が必要となるでしょう。

瘻孔や空洞を完全にオープンにし、周囲に組織を可及的に取りきる、という姑息的な手術で高確率で再発を抑えられた、という論文もあり、そのあたりが我々、皮膚科医開業医ができる現実的なラインかな、と思います。

お困りの方は是非ご相談ください。

鼻瘤(団子鼻)の治療

鼻瘤とは

鼻瘤、酒さ3期とも言われる疾患ですが、酒さ1期、2期とは異なる特徴のある疾患です。

通常、酒さは女性に多く、頬を中心に顔が赤くなったり、ニキビのような発疹ができたり、顔がピリピリしたりするのが特徴ですが、鼻瘤(酒さ3期)だけは異なった特徴があります。
それは
・男性に多い
・鼻、鼻周りのみ症状が強い
・鼻が変形してくる
・ピリピリ感は少ない
といった点です。

それらの相違点から酒さ3期は酒さ1期、酒さ2期とはやや異なった疾患であるという考え方もあります。

治療法は比較的似ており、抗生剤の内服や、外用、レーザー治療といったものを組み合わせて行います。

ただ、鼻瘤(酒さ3期)がその他の酒さと決定的に異なるのは、鼻が変形してしまった場合、外科的治療なしには、治らない、という点が挙げられます。

すなわち、鼻の変形をメス、電気メス、炭酸ガスレーザーなどで切り取ってしまう必要があります。

そのようなことをして、鼻に大きな瘢痕、傷跡ができるのではないかと心配になる方もおられると思うのですが、実はそのリスクは意外に低く、二週間程度で傷が塞がり、通常、想像されるよりも傷が綺麗に治るのが特徴です。
鼻瘤(酒さ3期)の患者様は、鼻に皮脂腺が通常よりもはるかに発達しており、それにより傷の治りが良くなっているためです。

鼻が変形して、困っている、という方は試してみる価値のある治療と考えています。

鼻瘤手術:1回348000円となります(半年間、レーザー治療を何度行なっても追加料金はかかりません)。
お困りの方はお気軽にご相談くださいませ。

鼻瘤治療前後写真

ほぼ元の鼻に戻っているのがお分かりいただけるかと思います。

副作用

瘢痕形成、一時的な痛み、出血、色素沈着

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たるみ治療は糸かヒアルロン酸か機械か

顔のたるみやそれに付随したシワ(法令線、マリオネットなど)のご相談をよくいただきます。

顔のたるみの治療に関して、様々な治療がありますが、大きく分けて3つの系統に分かれます。

・スレッドリフトと呼ばれる糸を使った治療

・ヒアルロン酸注入を使った治療

・レーザーや超音波やラジオ波を使った治療

です。

それらの治療はどれも一長一短あり、それがいいというのはないのですが、初心者はヒアルロン酸注入からスタートすることをお勧めしたいと思います。

その理由は簡単で、たるみ治療で、ヒアルロン酸注射を受けた方の満足度が最も高いと分かっているからです。

治療が簡便なのと、誰にでも効果が出やすい点、効果がすぐにわかる点が大きいのかと思います。

ではヒアルロン酸注入だけでいいかというと、そんなことはなく、ヒアルロン酸をやり過ぎれば、顔がパンパンになってしまいますし、違和感も出るでしょう。たるみに関しては治療をしているということがわからないようにしないといけません。

 

ある程度、ヒアルロン酸注入を行って、まだたるみが気になる場合は、スレッドリフトやレーザーをなどを行うといいと思います。

その場合も、FDA(アメリカの厚労省に近いもの)もしくは厚労省の承認を得ているものから選ぶのが重要です。これらの許可を得ているということは、科学的なエビデンス(根拠)があるということになり、そうでない場合は、科学的なエビデンスが乏しいと可能性があるからです。安すぎる治療にも注意が必要と思われます。

詳しく知りたい方は拙著もご参照くださいませ。

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