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慢性痒疹診療ガイドラインについての感想①

 今月の日本皮膚科学会雑誌に慢性痒疹診療ガイドラインが掲載されていますので紹介させていただきたいと思います。
 同ガイドラインでは、慢性痒疹を結節性痒疹と多形慢性痒疹に分類しております。当院でもたくさんの結節性痒疹、多形慢性痒疹の患者様がご来院されています。
 同ガイドラインでは、「掻痒が特に強い例、皮疹が広範囲に及ぶ例、治療に抵抗性がある例、きわめて難治で慢性に経過する例では、内科的疾患から皮疹が出ている可能性を考え、全身検索を勧める、詳細な問診、適切な血液検査、画像検査などを行う」と明記されております。
 これまでは治療抵抗性でかつ重度の慢性痒疹の患者様に対しては全身検索を行う、というのが標準的と考えられていたように思うのですが、それから一歩進んで、重度の慢性痒疹の患者様には、初めから全身検索を行うように推奨されています。
 高尿酸血症、糖尿病、甲状腺異常、血液疾患、腎肝機能障害などに伴い慢性痒疹が出現することは有名事実なのですが、どのタイミングで採血を行うかは、かなり微妙なところで、私も悩むことが多かったのです。今後は、重度の慢性痒疹の患者様は、初診時から採血をする必要があるかもしれません。健康診断のデータをお持ちなら、持ってきていただいたほうが便利だと思います。
 治療については、後日紹介したいと思います。

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