◆レチノイドとは
ビタミンAとその類似体、さらにはそれらと同様に作用のあるものをまとめてレチノイドで読んでいます。
ビタミンAはレチノールと呼ばれていますので、その仲間というイメージです。
ニキビでよく使われるアダパレンは代表的なレチノイドですが、合成されたもので自然界にあるものではありません。構造式も自然界のレチノイドと大きく異なっています。
このようにレチノイドの解釈は拡大傾向で、それだけ注目されている成分と言えると思います。
主に動物性の食物にレチナルエステルが含まれており、それを摂取することで、体に貯蓄され、必要に応じて活性のあるレチノール、レチナール、そして最も活性が強いレチノイン酸に変換されていきます。
貯蓄型のレチナルエステルは単に’貯蓄’されているだけでなく、紫外線から肌を守ったり抗酸化作用を発揮することで細胞を守っていることが知られてきました。そのため近年では’守り’のレチノイドと呼ばれることもあります。
◆レチノイドの効果
レチノイドは人間の体に欠かせないものであり、目や神経、骨、免疫などあらゆる面に影響を与えますが、今回は皮膚科領域にかぎって解説いたします。
レチノイド代表的な効果は
・角化細胞の増殖・ターンオーバを促すことで、表皮・角層を若返らせ、メラニンの排出を助けシミを薄くします。
・角質層を薄くし、透明感のある肌に導きます。
・角化細胞からなる表皮を分厚くし、ヒアルロン酸の沈着を増やします。それにより小皺の改善を行います。
・線維芽細胞を刺激し、真皮を分厚くすることで、肌のハリ、小皺の改善をおこないます。
・毛穴出口付近での角化を抑えることで、皮脂の通過を改善し、ニキビの予防、改善を行います。
・皮脂の分泌を抑えることで、ニキビ・オイリー肌を抑える。
が挙げられます。
レチノイドは美容医療でとても注目されている理由がわかるのではないでしょうか?
◆レチノイド反応
レチノイド化粧品を使い始めた時にビタミンA反応(A反応、レチノイド反応)が有名で、使用初期、数日から6週間程度の間、肌がヒリヒリ、カサカサ、痒みや刺激感を感じる現象です。もともと皮膚にレチノイドが少ない場合や、レチノイドに対する感受性が強い方に起こりやすいとされています。徐々に慣れていくのが特徴です。
レチノイド化粧品をお探しの方はこちらもご参照くださいませ。
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